包装タイムス・バックナンバー“2001年3月度”


3月5日号ダイジェストニュース

<包装機・関連機器>
◇横ピロー包装機を発表
見やすいパネル表示を採用

- テンチ産業 -

テンチ産業(大阪府)は、横ピロー包装機の新タイプ「TP-800型」(自動供給機付き)を発表した。従来機からコンパクト化を図り省スペース化を実現したほか、パネル表示式数値制御を採用したことで視認性を向上したことなどが主な特徴。



<その他容器>
◇BIB型プラ容器開発
積水成形工業と共同で/塗料用スチール缶の代替品

- 日本ペイント -

日本ペイント(大阪市)は、積水成型工業(大阪市)と共同で建設用水性塗料のスチール缶代替リターナブル塗料容器「e-キャリー」を開発した。内袋を装着したBIB (バッグ・イン・ボックス) 構造のプラスチック容器で、約80%減容化できるほか、20回以上再利用でき、積み重ねも可能など、リサイクル性と積載効率に優れている。同社では、新年度から建設用水性塗料6品目を対象に、栃木工場など関東地区から順次切り替える。



<フィルム・軟包装>
◇新PP系シーラントを開発
125℃ハイレトルト対応/超耐寒・耐熱性を併せ持つ

- 大倉工業 -

大倉工業(香川県)はこのほど、125℃のレトルト殺菌に対応し、かつ冷凍下でも使用できる耐寒性・破袋強度を併せ持つPP系シーラントフィルム「レスター125」を開発した。当面フィルムのみの販売は行わず、同フィルムをシーラント材に使用したレトルト用ラミネート包材「ラミレスター125」として販売していく。



<フィルム・軟包装>
◇透明蒸着ナイロンの新タイプ上市
特殊コートにより性能が大幅にアップ

- 東洋メタライジング -

東洋メタライジング(東京都)はこのほど、透明蒸着ナイロンフィルムのハイガスバリアータイプ「VM−ON7711HG−CR」を上市した。透明蒸着に特殊コートを組み合わせることで、酸素ガスバリア性、密着強度、保香性などを大幅に向上した。ナイロン基材の透明蒸着フィルムについては、一昨年から限定販売を行い、メディカル用途や食品用途で市場評価を調査してきたが、今回は乾物包材用途全般を対象にハイガスバリアタイプを開発し、試験販売を開始したもの。



<フィルム・軟包装>
◇高品質フィルム製造を加速
4月末にも新工場で本格稼動/最新型の共押出多層インフレ機導入

- エンシュー化成工業 -

エンシュー化成工業(静岡県)は、新工場竣工に伴い、最新型の共押出多層インフレ−ションフィルム製造装置(独ウインドミュラー&ヘルシャー社製)を導入し、4月末にも本格稼動する。新装置は、厚み測定システムと反転機構を非接触化して高品質なフィルムの製造を可能にしたもので、吐出量も毎時280〜300kgを維持している。付帯設備、工場移設も含めた総投資額は10億円弱。



<フィルム・軟包装>
◇5層構成の軟質PO上市
より塩ビに近い性質・風合い

- 稲畑産業 -

稲畑産業(東京都)はこのほど、軟質ポリオレフィン系多層シート「TPシート」の新製品として、5層構成の「Eタイプ」を上市した。層構成に特殊エラストマーを加えることで従来の3層品に比べ、より塩ビに近い性質や風合い、ドレープ特性などを付与することに成功した。透明と梨地クリアーの2グレードがあり、いずれも厚みは80〜300μm 。



<シール・ラベル>
◇ダイオキシンの発生を抑制
新機能ラベル原紙を開発

- 大王製紙 -

大王製紙(東京都)は2月下旬から、焼却時にダイオキシンなどの有害物資を吸着し、発生を抑制する水酸化アルミニウムを配合した新機能ラベル「スイアルタック」を発売した。一昨年に上市した同じく水酸化アルミを配合したクラフト包装紙の販売が好調なことことから、同技術をタック紙に応用した。



<物流関連>
◇台南サービスセンター開設
クリーンシステム事業で

- 村田機械 -

村田機械(京都市)は先ごろ、受注が好調なクリーンシステム事業の海外サービス体制の拡充を図るため、台湾・台南市にサービスセンターを開設した。台湾で3つ目のサービス拠点となる同センターは、世界有数の半導体生産地域である台南化学園区に近接しており、当面は従来顧客と2月以降に設立予定の客先へのカスタマーサービスを主な業務とする。なお、同社では今後、米国・バーモント、ドイツ・ドレスデン、シンガポールなどにもサービス拠点を設置する計画。



<物流関連>
◇ロール製品向け段パを本格販売
“吊り下げ状態”で円筒状製品を保持/価格競争力を訴求

- エコロジー開発 -

エコロジー開発(東京都)は、今年からロール製品専用パレット「ロールパレット」の本格販売を開始した。フィルム原反や印刷機のアニロックスロールなどの円筒状製品を“吊り下げ状態”で輸送するというユニークな梱包材で、1998年の「世界包装展」で最優秀賞(ワールドスター賞)を受賞するなど高い評価を得ている。シンプル構造ながら最大積載荷重は400kgを実現。価格面でも木製パレットに対して十分な競争力を持つ。



<ISO関連>
◇環境ISO認証取得
全国9地区30サイトの全部門で

- オカムラ物流 -

岡村製作所(横浜市)の関連企業、オカムラ物流は1月26日付でISO14001を認証取得した。活動範囲は、オフィス家具全般、産業機器および商品陳列機器の保管・荷役・輸送・搬入・施工および施工管理と施工にかかわる付帯業務(提案・設計)。対象は、同社の全国9地区30サイトの全部門となっている。



<特集・表示用機器>
◇市場は新ステージへ
加速する競合と価格競争

表示(印字)用機器市場の昨年の動きを総じて判断するならば、ほぼ全体的に回復を見せた1年だったといえる。しかしながら、全需要産業界の設備投資意欲の回復など最大公約数的な要因はあったにせよ、かつての“法特需”のような決定的な刺激材料は見当たらなかったというのも事実だろう。その一方で、ここ数年で加速してきた競合激化と価格競争、そして販売商戦は過熱の一途。さらにはインクジェットプリンター、レーザーマーカー、サーマルプリンター、ホットプリンターなどの代表的機器同士が、それぞれの市場で競合化し、需要を取り込み合う“侵食”の傾向はより鮮明になっている。構造不況下の近年を例外としても、景気循環に基づいた均一的な成長を遂げてきた表示用機器市場も明らかに新たなステージに突入したことは間違いない。本特集では代表的機器の市場動向などを紹介する。



<沖縄県包装産業特集>
◇国際的視点で飛躍期す
経済活性化に期待集まる

今、沖縄が注目されている。昨年開催されたサミットにより県内産業が今後どのように推移していくのか、また経済活性化に勢いがつくのかに熱い視線が注がれている。しかし現実は、県内経済は依然先行き不透明で、失業率は全国平均をはるかに上回っている。こうした積年の課題をどのように解消していくのか、その動向を見守りたい。21世紀が開幕した今ほど包装産業界からの情報発信、具体的企画提案がクローズアップされている時はない。本特集では沖縄県内の現状と今後の展開を探った。




3月12日号ダイジェストニュース

<シート・プラスチック容器>
◇生産能力を25%増強
低発泡POシート、需要急増で/超臨界炭酸ガス発泡技術も実用化

- 三井化学プラテック -

三井化学プラテック(東京都)は、低発泡ポリオレフィンシート(板物)の需要急増に対応するため、安城工場(愛知県)に最新の生産ラインを増設する。9月ごろに稼働の予定。現在の生産能力は年産4,000tだが、増設によってこれを25%アップさせ、同5,000t体制に移行する。新生産ラインでは、親会社の三井化学ならびにグループ企業各社の力を結集し、「超臨界炭酸ガス発泡技術」の実用化も進める。



<シート・プラスチック容器>
◇「PEEK樹脂」に切り替え
延伸ロッド先端のポリアミド素材から

- 青木固研究所 -

青木固研究所(長野県)はこのほど、PC製大型水ボトルなどの特殊用途成形タイプにおいて、ブロー成形段階で重要な役割を果たす“延伸ロッド先端”の素材を、従来のポリアミドから高機能熱可塑性プラスチック(=スーパーエンプラ)のポリエーテルエーテルケトン( PEEK樹脂 )に切り替えた。同素材は金属類からの代替が求められる用途では、すでに一定の実績を持つ樹脂で、評価も高まりつつある。



<その他容器>
◇生産拠点が稼動
間伐材活用の木製トレー

- エコアス馬路村 -

エコアス馬路村(高知県)は、間伐材を原料として利用する“木製トレー”の本格生産する「森のトレー工場」を稼働させた。スライサーと乾燥機を導入、量産体制確立にはまだ至っていないが、それも現在調整段階に入っている。量産体制確立後は、生産能力を年産 1,800万枚レベルにまで引き上げる考え。



<紙器・段ボール>
◇木製代替需要狙う
段ボ製パレットを発売

- 浅野段ボール -

浅野段ボール(愛知県)は、段ボールパレット「あっぱれ」を発売した。オール段ボール製でリサイクルが容易。組み立て・接着構造にも工夫を加えており、段ボールパレットの弱点とされる強度向上が図られたほか、輸送中の荷崩れなども起きにくい設計となっている。現在、木製パレットについては、輸出の際にパレットの熱処理を義務づける国が増えていることから、同社では木製パレット代替需要の伸びに期待している。



<フィルム・軟包装>
◇伊藤忠サンプラスを子会社化
連携してPO製品展開に拍車

- シーアイ化成 -

シーアイ化成(東京都)は、ポリオレフィンフィルム製品メーカー、伊藤忠サンプラスの株式50%を取得し、子会社化することを明らかにした。同社が策定した2005年の企業ビジョン達成に向けた事業戦略の一環。これにより、従来同社が基幹事業として展開してきた建設・土木用資材、建装用資材、農業資材、シュリンクフィルム、精密モーターに加え、“非塩ビ”の中心となるポリオレフィン製品加工事業の展開にも一層の拍車がかかる。



<外装機器・資材>
◇防虫抗菌クラフトテープ開発
粘着剤に成分配合し除放

- 菊水テープ -

菊水テープ(大阪府)は、「防虫抗菌クラフトテープ」を開発した。天然素材のヒノキチオールを主成分とする防虫・抗菌性バイオプリント液(明宝アートが開発)が粘着剤に配合(特許出願中)されており、その成分が除放されることで優れた防虫・抗菌効果を発揮する。成分の除放は約10カ月間持続するという。



<外装機器・資材>
◇油・グリスの注入が不要
紙製緩衝材製造機の新タイプ

- 工栄精機 -

工栄精機(埼玉県)は、紙製緩衝材製造装置の新タイプ「スパイラルV2(仮称)」を開発した。段ボールなどの古紙を“じゃばら状”にカット加工して緩衝材を製造する装置で、刃に特殊メッキコーティングを施し、油やグリスの注入を不要とした。さらに、ねじれ角度を付けるスパイラル方式を採用したことで、緩衝材として押し出す際に200mmの長さに自動的にカットすることなどが主な特徴。



<外装機器・資材>
◇小型調整型封緘機を発売
フラップ折り込み機構を搭載

- 積水化学工業 -

積水化学工業(大阪市)は、フラップ折り込み機構付き調整型封緘機の新型「WORKMATE(ワークメイト)51」の本格販売を開始した。低コスト・コンパクト・コントロール・コンビネーションの「4C」を中心に仕様が変更され、占有面積は同社従来機比で約78%に縮小。コントロールにシーケンサーを標準装備したほか、全自動製函機「同21」とのコンビネーション化が図られている。



<外装機器・資材>
◇「3P会」を機能別に再編
アグリ、梱包機、包装開発の3つに/業務も年内をめどに本社に集中

- 昭和貿易 -

昭和貿易(大阪市)は、これまで北海道から九州まで 7地区の地域割りで活動してきた販売店会「3P会」を、4月1日から“アグリ”“PMC 梱包機”“包装開発”の機能別・商品別構成に再編成する。また、大阪本社と東京に集約してきた業務部門も年内をめどに大阪本社に集中させる。



<環境・リサイクル>
◇アルミ缶リサイクル率80%
02年目標を前倒しで達成の見通し

- アルミ缶リサイクル協会 -

アルミ缶リサイクル協会は、2000年度のアルミ缶リサイクル率および「 CAN TO CAN 」率が、産業構造審議会の2002年度目標値80%をほぼ達成するとの見通しを明らかにした。アルミ缶リサイクル率・ CAN TO CAN 率は、行政や市民、ボランティア団体、事業者などの協力により年々高まっており、すでに99年度の実績ではリサイクル率が78.5%、 CAN TO CAN 率が75.8%と2002年度の目標値に迫っていた。



<環境・リサイクル>
◇エプシープラザ 147ヵ所に
第3次はリサイクル率70%

- JEPSRA -

発泡スチロール再資源化協会(JEPSRA)の発表によると、2000年の発泡スチロールのリサイクル率は58%に達し、マテリアルリサイクル率も第2次5ヵ年計画の35%目標をクリアした。また、EPSの回収拠点「エプシープラザ」は、昨年新たに23カ所増え、現在合計 147カ所となっている。第 3次 5ヵ年計画初年度に当たる今年の目標はリサイクル率70%で、内訳はマテリアル40%、サーマル30%。



<特集・フィルムコンバーター最前線(関西発)>
◇差別化図る製品展開
新規需要獲得目指し、開発ラッシュ


消費者の生活スタイルが変化し、嗜好の多様化が進むなか、パッケージユーザー企業は需要を獲得するための積極的な商品展開を繰り広げている。流通業界では、コンビニの拡大路線が既存店の売上高減少によって修正を余儀なくされ、経営面では、キャッシュフロー改善を追及する上場企業が物流変革にまい進、さらに環境問題に目を転じれば、循環型社会への立法政策も固まるなど、包装を取り巻く環境は絶えざる変化を見せている。こうした状況下、フィルムコンバーターはユーザーからの受注生産だけでなく、新たな需要を喚起するための製品開発に余念がない。しかも、ユーザーサイドにとって包材調達コストの低減化は目下最大の課題で、コンバーター各社の生産合理化策は急ピッチで展開されている。そこで今回は、フレキシブルパッケージを手掛け、積極的に提案型営業を繰り広げる関西地区のコンバーターにスポットをあてるとともに、パッケージを一新したユーザーの製品情報などを紹介する。



<特集・多層ラベルの現場から>
◇情報提供・販促で増える採用
各ユーザーの法規制への対応も


昨今、PL法における取扱い説明や使用上注意の詳細化、改正JAS法による原産地( 国)・遺伝子組み換えの表示、包装材料の識別表示など、商品への表示項目は増加している。しかし、容器に表示できるスペースは限界があり、簡易包装を推す向きもある。そこで活用されているのが多層ラベル。小スペースに多くの情報量を盛り込むことができるため、食品・飲料から医薬・化粧品、トイレタリー商品と、採用商品分野のすそ野を着実に拡大している。そこで本特集では多層ラベルを採用しているユーザーの事例を報告する。



3月19日号ダイジェストニュース

<包装機・関連機器>
◇プラボトル充填ライン
整列から巻き締めまで一貫受注体制を確立/メンギバー社と国内販売契約

- ガデリウス -

ガデリウス(東京都)は先ごろ、スペインのアントニオ・メンギバー社と国内販売契約を締結し、メンギバー社製プラスチックボトル充填機、キャッパーなどの販売を開始した。すでに輸入販売を行っているポジマット社(スペイン)の整列機に加え、プラボトル充填ラインの中核を担う各機器の販売権を取得したことで、ライン全体での一括受注・販売体制を確立した。



<シート・プラスチック容器>
◇無延伸透明PPシートの新製品
熱成形性から機能性まで大幅な向上を実現

- 出光ユニテック -

出光ユニテック(東京都)は、無延伸透明ポリプロピレン(PP)シートの新製品「ピュアサーモ」を4月から発売する。透明PPパッケージ分野のすそ野を広げてきた「ピュアレイ」シリーズの各技術をさらに発展させ開発した最上位グレードで、透明性と光沢に一層の改善に加えるとともに、成形性や剛性、機能性までの大幅な改良に成功している。



<紙器・段ボール・紙包材>
◇低価格・高精度のサンプルカット機を発売
2月完成の組立工場で一部KD生産

- レザック -

レザック(大阪府)は先ごろ、低価格・高精度のサンプルカット機「M.Lシリーズ」を発売した。欧州最大のプロッターメーカー、ZUND(ズンド)社の製品で、リニアレールとDCサーボモータ駆動のスリップレススチールベルトにより高速・高精度な加工を実現していることなどが特徴。同社は国内総代理店になるとともに、2月に完成した組立工場(大阪府) で一部ノックダウン方式の生産も行っている。



<フィルム・軟包装>
◇業界初の“紙管レス”登場
業務用ラップ、自社開発機活用で実現/外箱包装も外して発売

- 東京クイン -

東京クイン(東京都)はこのほど、自社開発の機械を活用し、業界初の“紙管レス”を実現した業務用ポリエチレン製ラップ「イイナ」を発売する。グループ内で蓄積してきた高度の産業機械開発技術とノウハウを結集し、厚い紙芯がなくてもラップフィルムが巻き取れる独自開発機を導入することで“紙管レス”を実現。流通時の包装形態も外箱を外した包装紙一枚の包装とし、使用後に発生するゴミの量を大幅に削減した。



<フィルム・軟包装>
◇新フィルム転写設備開発
ワンパス数千メートル、無溶剤化を確立

- トーツヤ -

トーツヤ(東京都)は、松本機械製作(東京都)と新型のフィルム転写設備「トランス・タバック機」を共同開発し、このほど稼働させた。同機は、品質の安定した製品の生産を目的に、3,000〜4,000メートルの長尺フィルムが使用できるよう改良されている。このため、ワンパス分(B判半サイズで5,000〜7,000枚)では、まったく同じ品質の加工が可能になった。塗料はアクリレート系樹脂分100%の完全無溶剤タイプを使用。溶剤蒸気による環境負荷を抑え、加工製品は通常の印刷物と同等のリサイクル適性を持つ。



<フィルム・軟包装>
◇抗菌不織布の青果袋を開発
“やさい”など規格品は10アイテム

- 青戸製袋 -

青戸製袋(京都府)はこのほど、銀系無機抗菌剤を練り込んだ不織布とOPP防曇フィルムを用いた青果物袋を開発し、本格的な営業展開を始めた。高い抗菌防臭効果と高持続性を備えた抗菌不織布と、25μm厚のOPP防曇フィルムを自社の加工技術により貼合し、製品化した。規格品は野菜、ほうれん草、ブドウ用など10アイテム。



<印刷・印字>
◇IJP事業基盤を強化
アプリオン社に資本参加/4月から顔料系インキを共同開発

- 東洋インキ製造 -

東洋インキ製造(東京都)はこのほど、イスラエルの産業用インクジェットプリンター(IJP)ヘッドメーカーのアプリオンデジタル社に資本参加するとともに、インキに関するライセンス契約を締結した。無版・少量・オンデマンド対応のデジタル印刷分野が今後有望との判断から、その中核を担うことが有力視される産業用IJPの事業基盤を強化した。4月から共同で顔料系インキの開発をスタートさせ、1年後の商品化を目指す。



<静岡県包装産業特集>
◇日本経済の縮図的地域
少量・多品種化、循環型経済への転換など/包装産業の現状と今後のあり方を探る

新世紀の幕開けとともに、包装産業界も時代の転換期を迎えた。大量生産・大量消費型経済から少量・多品種経済へ、また循環型経済へのシフト化を迫られている。静岡県内の経済圏は、富士川を境に東部は首都圏、西部は中部地方に属し、関西圏にも近い。まさに日本の代表的経済圏を縮図にしたのが「静岡県」といえる。そこで少量・多品種化、循環型経済への転換を迫られている包装産業の現状と今後のあり方などを、日本経済の縮図「静岡県」から探る。



<緩衝材供給企業最前線・静岡県編>
◇新製品展開で市場攻勢に拍車
輸送包装形態に変動の公算/特殊緩衝材活用、梱包システムが需要急増

静岡県下の緩衝材供給企業の市場攻勢にいよいよ拍車がかかってきた。従来の緩衝材が抱えていたさまざまな課題を解消する強力な代替品を市場に投入し、すでに複数の企業に納入を開始するなど、一定の成果も出始めている。そこで今回は、新製品展開で積極的な姿勢を見せるハイパーテックジャパンと鈴木総業の動向に着目し、その最新情報を報告する。



3月26日号ダイジェストニュース

<シート・プラスチック容器>
◇BOPSシートの新グレード
“高防曇”と“耐割れ性改良”で高付加価値展開へ

- 旭化成工業 -

旭化成工業(東京都)は、コンビニ弁当用の透明蓋や生鮮・惣菜容器分野で需要の底堅いBOPS(2軸延伸ポリスチレン)シートで、新たに“高防曇”グレードと“耐割れ性改良”グレードを開発した。それぞれ“透明性”に次ぐ付加価値と位置付けられる機能で、他社製品との差別化を図るのが狙い。



<シート・プラスチック容器>
◇上海工場で廉価な成形機を開発
同社同等品比、価格3分の1実現

- 日精エー・エス・ビー機械 -

日精エー・エス・ビー機械(長野県)は、中国工場(上海市)で廉価な小型ブロー成形機を開発し、このほど受注を開始した。同社の同等製品に比べ、価格を3分の1に抑えたのが最大の特徴。海外工場での製品開発は今回が初めてで、これを機に、これまでも進めてきた海外生産活動をより本格化する考えだ。



<紙器・段ボール>
◇CADソフト「Score!」とサンプルカッターをシステム販売
全国9拠点にシステム常設

- ミマキエンジニアリング -

ミマキエンジニアリング(長野県)は、自社製サンプルカッターと米・ディメンジョナルインプレッションズ社の包装設計用3次元CADソフト「Score!」をシステムとして販売すると発表した。同社では、サンプルカッターとCADソフトのシステム販売は今回が初めてで、これにより拡販を一段と積極化する。すでに全国9拠点にシステムを常設、システムインテグレーターとして提案を始めている。初年度販売目標は100セット。



<外装機器・資材>
◇段ボに貼付したままリサイクル可能
新クラフト粘着テープを発売/弱アルカリ水溶液で溶解する粘着剤を使用

- 積水化学工業 -

積水化学工業(東京都)は先ごろ、段ボールに貼付したまま一緒にリサイクルできるクラフト粘着テープ「エコラパック 500RC」を発売した。剥離層にポリエチレンラミネートを行わず、粘着剤も弱アルカリ性水溶液で溶解するものを使用している。粘着力やテープ強度は、従来のクラフト粘着テープと同等の特性を持つ。



<外装機器・資材>
◇「コアレス」の小ロット配送開始
紙管処理問題を大幅解消/紙管なしPPバンド

- 積水樹脂 -

積水樹脂(大阪市)は、紙管をなくした自動梱包機用PPバンド「コアレス」の小ロット配送を開始した。従来は28巻単位のパレット納入のみだったが、包装廃棄物の減容化やゼロエミッションを進める需要家から“小ロット単位でも”とのニーズが高揚していることに対応した。専用の輸送用具を開発し、 1巻梱包形態も実現した。



<環境・包材リサイクル>
◇カミコンボードを本格展開
リサイクルセンターも設立

- オカベカミコン -

オカベカミコン(名古屋市)は、オフィス系古紙をシュレッダーで細かくカットした原料を圧縮成形し、上下を板紙で挟んだ緩衝ボード「カミコンボード」の本格展開を始めた。日産3tの能力を持つ生産設備をこのほど導入し、また新たに“リサイクルセンター”として新工場を建設した。同センターには、ボード生産装置など古紙加工システムを本社から移設し、シュレッダーゴミの集荷と加工の効率化を図った。



<環境・包材リサイクル>
◇環境配慮型グルア用接着剤を発表
4月からのPRTR法で

- サカタインクス -

サカタインクス(大阪市)はこのほど、環境配慮型のグルア用接着剤「SKTグルー ECOシリーズ」を発表した。4月実施のPRTR法で可塑剤フタル酸エステルや有機溶剤のトルエン、キシレンなどが対象物質となっていることから、ノンフタル酸エステル型の接着剤を新たにラインアップした。昨年からのテスト出荷ですでに高い評価を得ていた。



<環境・包材リサイクル>
◇トレーの有償回収を実施
循環型社会構築の取り組み一層強化へ

- エフピコ -

エフピコ(広島県)はこのほど、使用済みトレーの有償回収を実施する。スーパーの店頭回収や学校・幼稚園・子供会などの協力を得て、ポイントカード制度、トレー 1枚を 1円で引き取るなど、インセンティブ効果を活用する。これを機に資源循環型社会構築への取り組みを一層強化していく方針。



<包材流通>
◇3社合併で「ロジスパック梶v
代表取締役に下島章子氏

- 下島包装開発グループ -

下島包装開発(東京都)グループの下島ロジスパック、ロジスパックシモジマ、言問包装の3社は、4月1日付で合併し、新会社「ロジスパック株式会社」としてスタートする。代表取締役には下島包装開発社長の下島章子氏が就任する。新会社の年商は30億円に上る見通しで、外装・物流機材を扱う首都圏有力の包材ディーラーが誕生することとなる。



<識別表示4月1日から義務化>
◇写真で見る表示事例集
無地もラベルが付けば表示義務

容器包装への識別表示義務化が、残すところ1週間足らずと迫っている。業界によっては、すでに「紙」「プラ」の識別表示の対応を終えている業界もあるが、まったく進んでいない業界もある。そこで本紙では、日本容器包装リサイクル協会など関係者の協力を得て、“望ましい”とされる識別表示事例を掲載する。



<特集・段ボールケーサーの新展開>
◇医薬品、乳製品などが好調
用途に合わせて多様化図る/環境・衛生面も配慮

段ボールケーサー業界は、数年来、他の包装機械業界と同様に厳しい経済環境の中で低迷を続けてきた。しかし、ロボットによる自動ハンドリングなどの技術が浸透し、また多様化する包装形態への対応も進んだことから、ここにきて需要も徐々に戻りつつある。そこで段ボールケーサーにおける新たな展開と動向をまとめて報告する。



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