包装タイムス・バックナンバー“1997年10月度”

10月6日号ダイジェストニュース

<包装機・関連機器>

◇汎用型の段ボールケーサーと横型カートナーを発売

 新規需要の開拓に向け本格展開を開始
- 京都製作所 -
 京都製作所(京都府伏見区)はこのほど、汎用型の段ボールケーサー「スーパーケーサー/SPC-5000」と横型カートナー「KY-100」の二機種を相次ぎ開発、本格展開を開始した。SPC-5000は、形状およびサイズ変更に柔軟に対応が可能。コンパクト設計で場所を取らず、サイズチェンジが短時間で簡単に行える。連続モーションタイプのKY-100は、独自の技術で従来自動処理が難しいとされていた不安定な商品の複数集積もできるなどの特徴を持つ。

<プラスチック容器>

◇低発泡ポリスチレン容器を上市

 新素材使用で耐熱・耐油性を付与
- 中国パール -
 中国パール化成(岡山県井原市)は、シート製造段階でポリスチレン樹脂を特殊加工した新素材「ブライトフォーム」を使用した低発泡容器「BFシリーズ」を開発、10月1日から発売した。断熱・保湿性に優れるほか、耐熱性や耐油性もあり、同社では電子レンジ用の保湿容器として積極展開を図っていく方針。

<プラスチック容器>

◇ユニークな形状のリップパックを開発

 注ぎ口とキャップを一体成形
- メイワパックス -
 メイワパックス(大阪府柏原市)はこのほど、注ぎ口とキャップ材が一体成形され、特殊な形状の口栓を持つ新タイプの「リップパック」を開発した。新タイプは、キャップ部分を折ればそのまま使用でき、注ぎ口から容易に内容物を取り出せる構造。しかも、注ぎ口とキャップが同一樹脂で線状に成形された“ひも”で結ばれており、開封後も本体とキャップが離れないユニークな形状になっている。

<プラスチック容器>

◇タイ、台湾、ドイツに生産拠点を設置

 各現地メーカーとの提携で実現
- タハラ -
 ダイレクトブロー成形機メーカーのタハラ(東京都江戸川区)は、海外の需要家ニーズに対応するため、タイ、台湾、ドイツ、それぞれの成形機メーカーと提携。タハラブランドの成形機の現地生産に踏み切る。タイと台湾ではアジア地域で需要の高い低価格の油圧機を、ドイツでは電動型機を生産する。既存のインドネシアとフィリピンの販売拠点に加え、生産提携先の販売網も活用し、世界市場でのシェア拡大に弾みをつける。

<紙器・段ボール>

◇フィリピンで 2社目を合弁

 海外で21番目の工場を取得
- レンゴー -
 レンゴー(大阪市中央区)はこのほど、フィリピンのミンダナオ島で段ボールの合弁事業を行うことを明らかにした。ダバオ市にある段ボール製造会社のミンダナオ・コルゲーテッド・ファイバーボード社(=ミンコー)に資本参加を行ったもので、同社にとってはサンミゲル・レンゴー・パッケージングに続いてフィリピンで 2番目の合弁事業となる。今回の合併でレンゴーは、東南アジア、中国の 6カ国で、合弁事業の工場19カ所、印刷紙器工場 1カ所、製紙工場 1カ所の計21工場を持ったことになる。

<フィルム・シート>

◇ボイル用ハイバリアフィルムの新製品を開発

 自動包装機対応で効率アップ
- 三菱樹脂 -
 三菱樹脂(東京都千代田区)は、深絞り用包装用底材としてボイル用ハイバリアフィルムの新製品を開発した。従来品に比べ、ボイル後のカール性が良好になっているのが大きな特徴。同社では、笹かまぼこ用包材など、東北地方の水産加工品向けに積極攻勢をかける方針。

<フィルム・シート>

◇プラス工業の製造に係わる営業権をダイヤプラスチックに譲渡

 一本化にともなう書類上の名義関係を明確化
- 三菱化学 -
 三菱化学(東京都千代田区)は、子会社でインフレメーカー大手のプラス工業(本社・埼玉県岩槻市)の「製造に係わる営業権」を、同じく子会社でフィルム包材商社のダイヤプラスチック(本社・埼玉県岩槻市)に10月1日付けで譲渡した。今回の譲渡は、事実上、製造・販売とも一体の会社として事業活動を行っている両社の書類上の名義関係を明確にしたもの。

<シール・ラベル>

◇高速毎秒150oで美しい印字を実現

 小型、軽量の低価格プリンター発売
- 日本電子科学-
 日本電子科学(京都府城陽市)はこのほど、マルチラベルプリンター「MP-620」を開発した。幅50oの小型、軽量タイプで、毎秒150oの速さで美しく文字を印字できるのが特徴。最高4メガバイトまで使用できるICメモリーカードスロットを一基搭載し、外字フォントやイメージデータをカードに登録することにより、任意の図形や文字を印字、発行することができる。

<物流関連>

◇自動仕分けシステムで運送業界に本格参入

 佐川急便西大阪店に第1号を納入
- 村田機械 -
 村田機械(京都府伏見区)は、かねてより独自開発を進めていた高頻度対応の自動仕分けシステム「ムラテック・シュミットソーター」を佐川急便西大阪店(大阪市大正区)に納入したことを明らかにした。同システムは、ドイツの仕分けメーカー、シュミット社との技術提携により、日本の運送業界のニーズに応えるように開発されたもの。二ラインのソーティングシステムとして毎時1万5000個の処理能力を有しており、運送業界向けの第1号機として注目されている。

<包材・リサイクル>

◇簡易型のLCAソフトウェアを発売

 産業連関表のデータを装備
- 東芝 -
東芝(東京都港区)は10月1日から、製品や包材のトータルの環境負荷が一目で分かる簡易型 LCAソフトウェア「Easy-LCA」を発売した。産業関連表のデータを装備しているため、新たにデータベースを構築する必要がなく簡単に LCA(ライフサイクルアセスメント)を実施することができるというもの。このところ、 LCAにより製品や包装の設計をする企業が出てきていることから、大きな反響を呼びそうだ。

<包材・リサイクル>

◇プラスチック容器包装再商品化システム検討報告書

 再商品化手法、前処理を調査
- プラスチック容器包装再商品化システム構築検討委員会 -
 印刷工業会、家電製品協会などプラスチック包材関連の中身メーカー、容器メーカーの20の業界団体が参加する「プラスチック容器包装再商品化システム構築検討委員会」はこのほど、「容器包装リサイクル法対応のプラスチック容器包装再商品化システム検討報告書」をまとめた。

<環境・包材リサイクル>

◇ 6月までの PETボトル再商品化率は72%

 5月までより8.5ポイント増加
- 厚生省調べ -
 ネクスタ(大阪市)は、キトサンを不織布に含浸させた抗菌効果を持たせた一般消費者向けの抗菌シートを展開し、注目を集めている。発売から4カ月で、肉、魚、野菜など、生鮮食品分野で需要が急伸している。菌の繁殖を抑制できるとともに、ドリップ吸収効果もあることから、業務向けでも今後の展開が期待されている。

<環境・包材リサイクル>

◇98年度事業者登録を発表、再生処理、再商品化利用事業者が対象

 今年度登録事業者も再登録が必要に
- 日本容器包装リサイクル協会 -
 包材リサイクル法の指定法人・日本容器包装リサイクル協会(稲葉耕作理事長)は10月1日、「1998年度再商品化製品利用事業者の事業者登録について」を発表した。同協会が発注する分別基準適合物の再商品化製品の利用に関する入札に参加しようとする事業者は、同協会に事業者登録申込みを提出することが必要。今年度、登録を行った事業者についても再登録が必要となっている。


10月13日号ダイジェストニュース

<ユーザー>

◇相次ぎ3リットル紙パック入り製品発売

 日本酒大手メーカーが商品化し本格的に営業展開
- 宝酒造/黄桜酒造 -
宝酒造(京都市)はこのほど、「松竹梅・大徳利3リットルパック」を発売した。また黄桜酒造(京都市)では、9月中旬から3リットル紙パック詰め「かっぱ大吉」の出荷を始めた。日本酒の大手メーカーの3リットル紙パック製品が、ここにきて相次いで発売されており、今後どの程度市場を伸ばすのか大いに注目される。

<ユーザー>

◇7月度の外食産業調査まとまる

 ファストフード伸長、持ちかえり米飯・回転寿司などが顕著
- 日本フードサービス協会 -
日本フードサービス協会(大河原毅会長)はこのほど、同協会の会員会社を対象とした外食産業市場動向調査の平成9年7月度分の集計結果をまとめた。新規店を含めた全店ベースでの売上は、全体で対前年同月比105.0%と市場規模を拡大、店舗数の伸び率104.4%を上回った。また、既存店ベースの全体の売上も100.2%で今年に入って初めて前年を上回った。既存店ベースでは、客数が99.2%前年を下回ったが、逆に客単価は101.0%と上がっている。

<包装機・関連機器>

◇レタスの自動供給装置を開発

 付着した水分の拭き取り機能も装備
- クボタ -
 クボタ(大阪市)は、レタスを傷つけることなく専用包装機に確実に自動供給する「ロボLF800K」を開発、10月1日から全国販売を開始した。独自のハンドリング技術の採用で、従来困難とされていたレタスの自動供給を実現したもの。レタスに付着した水分も拭き取る機能も装備しており、操作も簡単。同社では当面、テスト販売を行い、一巡した段階で本格的な売り込み活動を始める方針。

<包装機・関連機器>

◇7月の包装機械地域別輸出入状況を発表

 輸出は11億円、輸入は15億円のダウン
- 大蔵省 -
 大蔵省の通関統計に基づく平成9年7月の包装機地域別輸出入実績が発表された。輸出は前月と比較して11億949万円減の36億7,363万円、輸入も同14億9,917万円減の18億7,159万円と、輸出入とも大幅に下回った。ただ、数量ベースでは輸出が前月を3,663台、輸入が9,181台上回った。地域別では北アメリカに対する輸出が5,490台で、アジア地区を抜きナンバーワンになった。

<紙器・段ボール>

◇抗菌性紙器・紙トレーを商品化

 銀系ゼオライトを特殊塗布
- 日本リサイクル基礎工学研究所 -
 大和板紙などダイワグループの日本リサイクル基礎工学研究所(大阪府)は、牛乳パックなどを再生した板紙に銀系抗菌剤のゼオライトをコーティングした抗菌性紙器・紙トレー「抗菌君(こうきんくん)」(商標登録申請中)を開発、販売を開始した。これまで難しいとされていた厚紙の抗菌処理を特殊技術で両面塗布することに成功したもので、しかも再生紙利用したエコタイプとなっている。

<紙器・段ボール>

◇エア駆動型の縦型サンプルカッター開発

 精度抜群で細幅や小円も簡単に加工
- サカタインクス -
 サカタインクス(大阪市)は、エア駆動型の縦型サンプルカッター「レディカッター100X」を開発、本格展開を開始した。高速加工ができ、しかも特殊機構を採用しているため、カッター刃の寿命を大幅に伸ばすことにも成功。板面素材を変えることによって、ワーク裏面にカット時のケバが出にくくなっており、従来のレシプロ式カッティングプロッターでは不可能なレベルの美粧加工ができるようになっている。小ロット用の加工機としても使用できる。

<フィルム・シート>

◇押し出しラミネート機の偏肉制御装置に

 支援機能ソフトを追加
- 住友重機械工業 -
 押し出しラミネート装置メーカーの大手、住友重機械工業(東京都)は、好調な売れ行きを見せる押出ラミネーター用自動偏肉調整システム「SPS-3000」に、オペレータ支援機能ソフトを追加した。Tダイリップ調整量の設定値をコンピューターが自動的に演算・決定するため、調整作業が容易に行えるなど、オペレータにとって画面上の手間が大幅に簡単になる。同ソフトを搭載したバージョンアップタイプの自動偏肉調整システムは、この10月から本格発売に入った。

<フィルム・シート>

◇半折フィルムのシュリンク包装で、易開封システム開発

 “耳”を一定方向に引くだけで簡単に開封
- グレースジャパン -
 グレースジャパン(東京都)は、半折フィルムを使用したシュリンク包装で、開封を容易にするユニークなシステムを開発した。半折フィルムで包装時に発生する“耳”部分を利用し、これを引くことで簡単に開封できるようにしたもの。同社がパテントを持つアタッチメントを包装機に取りつけるだけで、ランニングコストは不要。同社では、今後包装機のメーカーとのタイアップも含め、需要家層への積極的な提案を進める。

<フィルム・シート>

◇ナイロンフィルムの値上げ決着

 上げ幅は5%程度、コンバータの採算はさらに悪化

 春先から超ロングランの交渉となっていた二軸延伸ナイロンフィルムの値上げが、難航していた大手コンバータ向けも含めて、9月いっぱいで前面的な決着を見た。値上げ幅は、当初目標の半分近い5%程度に止まった。原料メーカーとしては原料事情は春先とほとんど変わっておらず、小幅値上げに止まったことで採算的には依然として苦しい状況が続いている。一方コンバータ業界はOPP 、CPPに続くフィルム基材の値上がりで、採算的には一層厳しい状況に追い込まれそうだ。

<フィルム・シート>

◇PO系収縮包材の新製品を開発

 中低速の半折り自動機に対応
- 興人 -
 興人(東京都)は、ポリオレフィン系多層シュリンクフィルムの新製品を開発した。従来品より異形収縮性を高めたもので、中・低速の半折り自動包装機に対応、より広範な内容物の包装が可能になっている。従来タイプではカバーしきれなかった需要分野を狙い、10月中旬以降からの本格上市に踏み切る。

<外装機器・資材>

◇結束機の常識を破る新型機を開発

 パス・スルー方式で“脱回転アーム”結束を実現
- 日本包装機械 -
 日本包装機械(東京都)が、ついに結束機のこれまでの常識を覆す段ボール用両端同時(日本掛け)自動結束機「LTW-1513型」を開発した。従来の結束機(あるいは段ボール用両端結束機)といえば、アームが回転して段ボールなどの被包装物を結束する方式だが、新開発の「LTW-1513型」はピストンのようにアームが上下垂直に動いて結束するというもの。コンピュータ制御盤がありロボット並みの各種制御やティーチィング機能も標準装備した結束機となっている。

<環境・包材リサイクル>

◇紙製包材のリサイクル調査、今年度中に報告書まとめる

 製紙原料以外への利用も検討
- 通産省 -
 通産省は、紙製包材のリサイクル利用技術調査を行うことを発表した。2000年4月から包材リサイクル法(容器包装リサイクル法)で事業者に再商品化が義務づけられる紙製包材のリサイクル技術を調査するもので、今年12月までの中間報告をまとめ、今年度中に報告書として発表する。また、併せて古紙リサイクル促進のための行動計画も策定する方針。


10月20日号ダイジェストニュース

<包装機・関連機器>

◇平成9年7月度のプラ加工機の生産実績まとまる

 数量、金額ともに前年を上回る
- 通産省まとめ -
 通産省がまとめたプラスチック成形加工機械の平成9年7月度生産実績によると、全機種を合わせた数字は、前年同月比で数量が32.9ポイント増、金額が34.1ポイント増となり、ここにきて前年を上回る数字が続く結果となった。機種別に見ると、射出成形機は、前年に比べて数量が43.3ポイント増、金額が47.0ポイント増となり、その激増ぶりが全体の数字を押し上げる格好となった。

<包装機・関連機器>

◇注目集める包材掛けシステム

 長時間連続稼働を実現
- 三光機械 -
 三光機械(神奈川県相模原市)が開発した大型包材掛けシステム「PL−800」(特許出願中)が、先ごろ行われたジャパンパックでの公開以来、大きな注目を集めている。特徴は、最大5000メートルまでの包材ロールをセットして包装機に送り出すことができること。1度のセットで長時間の連続運転が可能なことから、菓子メーカーなどを中心に引き合いが活発化している。

<包装機・関連機器>

◇大文字用新IJPを年内に発売

 50万円を切る低価格で無害インキを使用
- ナビダス -
 ナビダス(大阪府堺市)は年内をめどに、低コストタイプの大文字用インクジェットプリンター「カンタム9」の本格販売を開始する。販売価格が50万円を切るうえ、USDA(米国農務省)認定の無害インキを使って印字を行うため、衛生的かつクリーンな作業環境が確保できるというもの。米国市場での好調な売れ行きを受けて、国内でも低価格を武器に顧客獲得を狙う。

<紙器・段ボール>

◇UVプリンター「プラムプリンタV2」を発表

 オフセット印刷に近い光沢と美粧性を実現
- 梅谷製作所 -
 梅谷製作所(大阪府岸和田市)は、従来のプリンタスロッター用水性インキではできなかったオフセット印刷の光沢と美粧性を可能とした「プラムプリンタV2」を発表した。プリンタスロッター用水性インキで印刷し、ダイレクトにUVニスコーティングを行い、最終のUVユニットで硬化させるというシステムで、専用の水性インキも使用できるようになっている。

<紙器・段ボール>

◇組み立て自動製函機を本格展開

 身・蓋同時に処理し大幅自動化
- サンエンヂニアリング -
 サンエンヂニアリング(東京都足立区)は、製函後の紙器を組み立てる自動製函機「クイックマスター」を開発、このほど本格展開を開始した。身・蓋箱同時に製函できることから、早くもエンドユーザー関係で注目を集めている。従来、手で行っていた組み立て箱の製函を自動化したもので、手間と人件費を削減できるほか、手で組むよりきれいに仕上がるのが特徴。

<紙器・段ボール>

◇環境保全型のファンシーペーパーを発売

 非木材紙20%、古紙50%利用でエコ比率が70%
- 平和紙業 -
平和紙業(東京都中央区)は、東海パルプ(静岡県島田市)と共同開発した環境保全型のファンシーペーパー「星物語」を10月7日に発売した。今、話題の非木材を20%利用、古紙も50%混入しており、エコ比率が70%という全く新しいファンシーペーパーとして反響を呼びそうだ。

<フィルム・シート>

◇米袋の新包装システムを全国展開

 空気抜きの穴開けに独自の工夫
- 東洋精米機製作所 -
東洋精米機製作所(和歌山市)はこのほど、米包装袋の新システム「ハイジーン・パック・システム」を開発、10月1日から全国で販売を開始した。同社の方法は、袋上部のシール部を表裏長さの異なるフィルムとすることで、3〜5ミリの未融着部分を人為的に設け、ここが通気孔となり中の空気を脱気するというもの。テスト販売中から精米業者、外食産業、量販店、生協などの関心が非常に高かったことから、同社では現行の米袋のかなりの部分が同パックに切り替わるものと予想している。

<フィルム・シート>

◇抗菌性の透明ポリスチレンを開発

 大腸菌・ブドウ球菌で菌減少率99%以上を達成
- 住友化学工業 -
住友化学工業(東京都中央区)はこのほど、抗菌性能に優れた透明ポリスチレン(GPPS)「スミブライトST 850W-BE」を開発、販売を開始した。これまで難しいとされていた、無機系抗菌剤を添加しても透明性を維持できるメカニズムを解明し、抗菌性能が高く、かつ透明性の優れたGPPSの抗菌グレードの開発に成功したもの。抗菌性能は、菌減少率が大腸菌およびブドウ球菌で99%以上を達成している(フィルム密着法=検体表面に菌液を滴下、フィルムで密着させて25℃で保存し、24時間後の生菌数を測定する=による)。

<シール・ラベル>

◇初の国産ラベル用フレキソ輪転印刷機を初公開

 IGAS'97への出展で反響呼ぶ
- 太陽機械製作所 -
ラベル・フォーム印刷機メーカーの太陽機械製作所(東京都大田区)は、初の国産ラベル用フレキソ印刷機「TLFフレキソラベル印刷機」を10月10日まで東京・有明で開催された「IGAS'97」で初公開した。同機は、見当精度が高く、輸入機に比べ頑丈で耐久性に優れているのが特徴。これまで輸入機だけだったラベル用フレキソ印刷機市場に、いよいよ国産機が登場したもので、業界関係者の間で大きな話題となっている。

<物流>

◇新発想の自動倉庫「楽庫(らっこ)システム」販売開始

 年間で200システムの販売を計画
- 小松リフト -
 小松リフト(東京都港区)は、新発想の自動倉庫「楽庫(らっこ)システム」の販売を開始した。同システムの最大の特徴は、自動倉庫の基本構成部分を徹底的にユニット化することにより、ユニットの選択だけで、さまざまな作業条件に合わせたプランニングがユーザー自身で簡単にできるようにした点。同社では、製造業、卸売業・小売業、運輸倉庫業、配送センターなどで積極展開し、年間 200システムの販売を計画している。

<環境・包材リサイクル>

◇プラスチック弁当容器を回収し油化還元

 「なみはや国体・夏期大会」で実施
- 中央化学 -
 プラスチック容器最大手の中央化学(埼玉県鴻巣市)と農業機械の最大手のクボタ(大阪市浪速区、TEL:06-648 -2111)は、先日閉幕した「なみはや国体・夏期大会」で大阪府や弁当業者24社と協力し、各会場で使用された使用済みのプラスチック製弁当容器を分別回収、油化する取り組みを行った。両社は10月25日から開催される同国体・秋期大会でも同様の試みを行い、最新のリサイクル技術をアピールする。

<環境・包材リサイクル>

◇第6回塩ビ世界会議を10月6〜8日、大阪で開催

 ダイオキシン問題を含むコミュニケを採択

 塩ビ世界会議(第6回大阪会議)が10月6〜8日の3日間、大阪市のホテルニューオータニ大阪で開催された。この世界大会は、世界中の塩ビ製造者が一堂に会し、塩ビ廃棄物処理対策を含めた共通の環境問題について情報を交換し協議することを目的に1992年以来毎年開かれているもの。今回は15カ国から131人(海外は51人)が参加した。各地域からの状況報告、特別報告、講演などが行われ、最後に会議の総まとめとしてダイオキシン問題を含む協同コミュニケを採択した。

<環境・包材リサイクル>

◇塩ビ産業基本問題検討会を開催

 ダイオキシン問題で緊急対応策
- 塩化ビニル工業協会 -
 塩化ビニル工業協会は先ごろ、塩ビメーカー各社の社長が出席して「塩ビ産業基本問題検討会」を開催、ダイオキシン問題の対応をテーマに話し合いを行った。この中で、このところ新聞やテレビなどで塩ビがダイオキシン問題の元凶であるかのような報道や意見が横行している現状を憂慮し、業界の総意として緊急に対策を講ずることで意見が一致した。

<特集>

◇イージークッキング・アゲイン


 昨年に続いて2度目の今回は、食品各社の今秋の“イージークッキング”新製品に見るパッケージや電子レンジ周辺の最新動向、また日本生活協同組合連合会がまとめたレトルト食品に関する調査結果などをレポート。

◇物流特集


 “部分最適から全体最適へ”ほか、情報処理機器やユーザー事例などを紹介。


10月27日号ダイジェストニュース

<ユーザー>

◇天然アルカリイオン水に口栓付きスタンディングパウチを採用

 いたずら防止機能を持ち安全性も高い
- 太良電子・アクア事業部 -
 太良電子・アクア事業部(長崎県)が販売展開する天然アルカリイオン水「森露水(しんろすい)」に口栓付きスタンディングパウチを採用され注目を集めている。注ぎ口は、いたずら防止機能を備え、安全性も高い。開封後はキャップ部がねじ込み構造のため再封緘も簡単にできるようになっている。使用後は折り畳んで体積を小さくして廃棄処理ができる。

<ユーザー>

◇炭酸飲料JAS格付けの平成9年8月実績、全体的に低調で推移

 PETボトル、金属缶も減少
- 日本炭酸飲料検査協会 -
 炭酸飲料関係の容器使用量が減少している。日本炭酸飲料検査協会がまとめた平成9年8月の炭酸飲料格付けによると、容量ベースでリターナルびんが6,115キロリットルで対前年比28.1%減、ワンウエイびんが17,945キロリットルで同22.9%減、PETボトルが52,398キロリットルで同13.3% 減、金属缶が85,300キロリットルで同20.7%減で、軒並み2桁台の減少となった。特にワンウエイびんの500ミリリットルは同81.4%減と、前年の2割りにも満たない結果となった。

<包装機・関連機器>

◇高水準製袋包装システム開発、製袋品の袋詰め作業を不要に

 重ね折り、袋詰めも自動処理
- エース技研 -
 エース技研(大阪市)は、ポリ袋用高性能製袋包装システム「MARK-V」を開発し本格販売を開始した。標準仕様でボトム袋、レジ袋、キャリーバッグ、ミシン目付き袋など6種類の製袋ができるもので、その後の折り曲げ、袋詰めも一貫で行う業界初の全自動タイプだ。ポリ袋用製袋機に少数枚でも確実できれいに折り畳み、袋詰め包装する装置を組み込んだ高水準タイプの製袋包装システムとなっている。

<包装機・関連機器>

◇軟弱トレーもラッピング、日本精機の新型フィルム包装機

 農産物向けで本格展開開始
- 朝日産業 -
 朝日産業(名古屋市)は、日本精機(本社・新潟県)のフィルム自動包装機「タフオートラップTA-2000 シリーズ」の全国展開を開始した。農産物向けに展開を始めたもので、フードパックなどの軟弱トレーも特殊機構でピロー包装形態で容易にラッピングを可能にしていることから、早くも注目を集めている。単一トレー専用機で、毎分30個の包装スピードを実現している。

<包装機・関連機器>

◇確実処理ができる高性能カップシール機開発

 リニアスライド方式で精度アップ
- ファブリカトヤマ -
 ファブリカトヤマ(大阪市) は、独自のリニアスライド方式を採用した高性能カップシール機「シーラスター」を開発した。シール部がスライド式に動き、充填部がそれに追従する形で連続作動するという新タイプのカップシーラーだ。高精度充填、確実で安定したシールができるうえ、処理スピードが一連あたり毎時3,200個と速い。このため、製品コストも比較的低価格に抑えることができるようになっている。

<樹脂原料>

◇DICと出光石油化学がPSで事業提携

 コスト競争力と商品力の強化が目的
- 大日本インキ化学工業・出光石油化学 -
 大日本インキ化学工業(DIC)と出光石油化学がポリスチレン樹脂(PS)の生産を相互委託する。両社とも単独でPS事業の競争力強化を目的にスクラップ&ビルドによるPS樹脂装置の建設を検討してきたが、国際的な競争力の面から1系列10万トン以上の生産規模が不可欠で、これを独自に建設することは困難と判断し、提携することで合意となったもの。今回の提携でDICは生産能力不足を解消、出光は品質・コスト面で優位なPS樹脂の充実・強化を図ることが可能となる。

<紙器・段ボール>

◇貼って送れるCDホルダー展開、板紙と接着剤コートのみ

 自動包装システムも開発
- フジテクノ -
 ホルダーパーツがなく、板紙1枚にCD(コンパクトディスク)を貼って送れる郵送用CDホルダーと同ホルダー専用の自動包装システム機をフジテクノ(東京都)が開発した。板紙表面に特殊な粘着剤をコーティングし、CDを接着して板紙中央で折り曲げるスタイルになっている。厚みが板紙とCDの分だけなので、従来のプラスチック製CDホルダーと比べ、送料が90円ですみ、大幅なコスト削減ができる。

<紙器・段ボール>

◇高性能箔押機を開発、平盤打抜機の技術生かす

 毎時3,500枚のスピードで処理
- 旭マシナリー -
 旭マシナリー(大阪府)は、高性能平盤箔押機「カートンマスターAP-1060HP」を開発し本格展開を開始した。蓄積した同社の平盤打抜機の製造技術を生かし開発したもので、操作が簡単、高速・高精度で箔押し加工ができるものとなっている。用紙は厚さ0.1〜1.5ミリまで対応でき、毎分最高3,500枚のスピードで処理できる。

<フィルム・シート>

◇透明蒸着包材を商品化

 バリア性と保香性、透明性を特徴に全国展開
- 大日本紙業 -
 大日本紙業・蟹江事業所(愛知県)は、透明蒸着を施したPETフィルムにラミネート加工した超ハイバリア透明包材「D-BARRIER」を商品化した。素材の持つ優れたガスバリア性と保香性、透明性を最大の特徴に、今後、食品分野やトイレタリー製品など非食品分野へ本格的な営業展開に乗り出す。PETフィルムはシリカやアルミナを真空蒸着したものを使用。

<フィルム・シート>

◇2室構造のエアクッション、保冷用が地ビールに採用

 蒸着構造の手提げ袋にエア・ホルダーをセット
- ツーデン -
 ツーデン(東京都)が開発した空気を注入するエアクッション包装システム「エア・ホルダー」が、地ビール製造の銀河高原ビールで採用になった。採用されたエア・ホルダーは、同社が新たに開発したもので、高発泡ポリエチレンシートと蒸着構造の手提げ袋に、エア・ホルダーをセットしたもの。保冷効果も抜群で、2.5キログラムの重量にも耐えられる構造になっている。

<シール・ラベル>

◇フレキソ版替えが簡単に

 粘着テープなしで簡単に貼り替えが
- 日本エス・アンド・エイチ -
 日本エス・アンド・エイチ(埼玉県)は、フレキソ印刷版の版胴への装着に使用するオランダ製の高粘着性フィルム「ツインロック」の販売を開始した。従来の版替えが両面粘着テープでいちいち貼り替えているのに対し、「ツインロック」は印刷用スリーブや版胴の全周に巻き付けておき、その表面の粘着力によって印刷版を版胴上に固定・保持する。このため、版だけを自由自在に貼り替えることができるようになっている。

<環境・包材リサイクル>

◇環境報告書の認証機関を検討、外部監査人が認証

- 環境庁 -
 環境庁は、企業が作成する環境報告書を認証する機関の設置について検討を行う。EMAS(環境管理システム欧州規格)に規定されている環境声明書の規定を国内でも実施しようというもので、企業の環境報告書が信頼性のあるものとして認証されることになりそうだ。EMASで規定されている環境声明書に記載すべき事項は、@事業活動の詳細、A関与する活動に係わるすべての重要な環境問題についての評価の結果、B汚染物質の排出量、廃棄物発生量、原料・エネルギー・水の消費量、騒音その他の重要な環境分野のデータの要約、C環境パフォーマンスに関するその他の要因、D事業所において実施されている環境方針・計画の内容、E次回の環境声明書の提出期限、F後任環境検証人の氏名───の7つ。

<環境・包材リサイクル>

◇フィルム用大型再生機が好調

 従来機の倍以上の能力、広幅・厚物でもそのまま投入
- トミー機械工業 -
 トミー機械工業(横浜市)が開発したフィルム用大型再生機「TRP-4型」が、従来機に比べ倍以上の再生能力を持ち、広幅・厚物をそのまま投入して一挙に再生できることから順調に実績を上げている。ショートスクリューで低温押し出し可能な専用押出機を開発し、これを同機に組み込むことで大型化に成功したものだ。

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