包装タイムス・バックナンバー“1999年11月度”


11月1日号ダイジェストニュース

<ユーザー>
◇ウイスキーにエコボトル採用
パッケージ全体に環境配慮色を打ち出す

- サントリー -

 サントリー(大阪市)はこのほど、ウイスキーの新製品「新・オールド」に再生カレットを原料にしたエコロジーボトルと、基材にバガス紙を使ったラベルを採用。商品パッケージ全体に「地球環境配慮」のイメージを打ち出した。これをきっかけに今後、エコロジーボトル採用の商品を増やしていく意向。



<ユーザー>
◇900mlコーヒー飲料にハイバリア容器
脱酸素製法で鮮度保つ

- ポッカコーポレーション -

 ポッカコーポレーション(名古屋市) が今春発売した900ml入りリキッドコーヒー「Tasty Club・微糖」と「同・無糖」の2品が売上を伸ばしている。 PETボトルは吉野工業所(本社・東京)と共同開発したものを採用。 PET樹脂原料にMX樹脂を混ぜることで酸素透過を大幅に抑えたハイバリア容器だ。加えて原料および製造過程から酸素を徹底的に除去する業界初の新技術「脱酸素製法」で製造してあるため、鮮度の高い製品となっている。



<包装機・関連機器>
◇新型液体・粘体包装機を初公開
新機能搭載し、年内に発売開始

- 三光機械 -

 三光機械(神奈川県)は、液体・粘体自動充填包装機(縦ピロー)FRシリーズ「 FR-ZERO」(仮称)を開発し、先ごろ東京ビッグサイトで行われたジャパンパックで初公開した。ロール間の隙間調整が任意に設定できるため、複雑なびん口形状でも安定したシールができ、あらゆるフィルムに対応できるのが特徴。独自の交換式のシール装置を開発してシール温度のバラツキを解消しているのも注目される点だ。



<包装機・関連機器>
◇卵に直接レーザー印字
中部地区の飼料業者が採用

- ルモニクス・パシフィック -

 ルモニクス・パシフィック(東京都)は、鶏卵に直接日付やロゴなどをレーザーで印字する「ザイマーク Efx10」の販売を開始した。すでに中部地区の飼料業者に納入し、反響を呼んでいる。レーザーは CO2レーザーで、出力100W。縦方向16ドットで毎分15mの印字スピードを持っている。印字内容の入力も簡単で、ロゴの制作も容易。



<フィルム・軟包装>
◇料理紙のシステム提案
冷食を“包み焼き”スタイルに

- サランラップ販売 -

  サランラップ販売(大阪市)は、オーブン・蒸し料理・電子レンジ用クッキングペーパー「クックパー」の自動包装化を実現した。包装機械メーカー・茨木精機(本社・大阪)の協力で同製品のピロー包装システムを開発したもので、早くも注目を集めている。現在開発中の「トレー包装用」と合わせて食品加工業界やスーパーなど流通向けにシステム提案する。



<フィルム・軟包装>
◇多層シュリンクフィルムを本格販売
宇部フィルム

- PCMC社 -

 宇部フィルム(東京都)が山口県小野田市に建設を進めていた多層シュリンクフィルム「エコソフト」の専用工場がこのほど完成した。生産能力は年産2,000tで、これを機に同製品の本格販売を開始する。「エコソフト」は、宇部興産の特殊ポリオレフィン技術を基本に宇部興産・日本製鋼所・宇部フィルム 3社の共同開発によって製造技術を確立した環境対応型の多層系延伸シュリンクフィルム。品揃えも豊富だ。



<樹脂原料>
◇堆肥も可能な生分解プラ発売
ゴミ袋や食器などに商品化

- JDBネットワーク -

 貿易専門のJDBネットワーク(東京都)は、米・総合化学大手バイオコーポ社の堆肥ができる完全無公害型生分解性プラスチック「バイオコーポ・プロダクツ」の日本における独占販売契約を締結し、同社内に「バイオコーポ事業部」を設立、この秋から日本の販売窓口として「バイオコーポ・プロダクツ」の本格販売に乗り出した。同製品は、ポリエチレンやポリスチレンなどの化学物質を一切含んでおらず、トウモロコシのデンプン(コーンスターチ)にバイオポリマーやセルローズなど、全て自然の完全生分解性物質を結合させた特殊樹脂「Mater-Bi(マタービー)」を原料にしたもの。同社としてはゴミ袋や食器などの分野で商品化する意向。



<パッケージ印刷>
◇レーザーで無溶剤製版、フレキソ刷版にデジタル化の流れ
軟包装やラベル印刷分野に対応

- 日本サイテックス -

 日本サイテックス(東京都)は、溶剤を使わずレーザーで製版できるフレキソ用製版装置「ロテム・フレックス40/45 」の販売を開始した。高品質なフルサイズのデジタル・フレキソプレート(デジタル製版用フレキソ刷版)をわずか16分で製版できるもので、段ボールだけでなく、高いクオリティーが要求されるラベルや軟包装用のフレキソ製版にも対応できるものとなっている。



<シール・ラベル>
◇新包装形態ラベル「CVS」上市
表示、POP、吊り下げ機能が 1枚で

- 岩田レーベル -

 岩田レーベル(愛知県)は、 1枚で表示、 POP(購買時広告)、吊り下げ、バージン性確保などの機能を兼ね備え、包装のコストダウンも可能な新しいラベル包装形態「CVSラベル」を開発した。リップクリームやスティックのりなどの小径で円筒状の商品に新しい包装形態を提案する。



<環境・包材リサイクル>
◇空きびん排出装置開発
割らずにコンテナから排出/自治体の再生処理施設に納入

- テクニカマシナリー -

 産業機器設計・製作企業のテクニカマシナリー(大阪府)は、コンテナを反転してもびん割れが生じない「びん排出装置」を開発、 1号機を東京都内のある自治体のリサイクルセンターに納入した。プラスチックコンテナで回収したガラスびんを反転して選別コンベアに移載する際、特殊コントロールプレートでびんを保持しつつ連続的かつ流動的に排出する装置で、破びんの発生を大幅に抑制できるのが特徴。



<環境・包材リサイクル>
◇牛乳パックが原料
再生トイレットペーパー好調/幅10mm狭め省資源化実現

-コープこうべ -

 コープこうべ(神戸市)は先ごろ、上質古紙や牛乳パックを再生利用したトイレットペーパー「コープスリムロール W90」の販売を開始した。注目されるのは幅を10mm狭めて140mmとし、省資源化を実現した点。また、再生製品ながら品質も重視し、柔らかさを備えているという。他の生活協同組合や大手スーパーなども関心を示しており、早くも大きな反響を呼んでいる。



<包材流通>
◇大型物流センターが完成
完成披露の展示会を開催へ

- みつわ産業 -

 みつわ産業(沖縄県)がかねてから建設を進めていた大型物流センターが完成した。敷地面積約12,000u、建物面積約6,000uの規模で、各営業拠点で持っていた配送機能を集約させ、顧客サービスの充実・強化を図るのが建設の狙い。11月6、7日に完成を記念して展示即売会を開催する予定で、HACCP関連のセミナーも行う。



<包材流通>
◇パッケージプラザ戸田3号店がオープン
既存商品も並べ、相乗効果狙う

- 戸田産業 -

 軽包装、厨房機器、資材ディーラーの戸田産業(茨城県)は、茨城県日立市内にシモジマ商事(本社・東京)と提携の「パッケージプラザ戸田・日立店」をオープンした。日立営業所を店舗改装したもので、パッケージプラザ戸田の3番目の店舗になる。売り場面積が264uの規模で、1日平均100人の来客を見込んでいる。



<九州地区包装産業特集>
◇九州の経済と包装動向
新たな発展を模索/厳しい環境から再生図る

 九州地区経済は依然厳しい状況が続いている。消費は低迷し、まだまだ回復には至らない。ここ数年のスーパー、コンビニの出店増加で勢いをみせていた流通業も、一般消費の低迷から供給過剰となり撤退を余儀なくされたケースもあると聞く。需要産業の動きから判断して九州包装産業界の先行きに明るさはまだまだ感じられない。今こそ需要家に向けた具体的な提案営業が必要な時だと考えられる。そして製品開発が最重要テーマになる。こうした状況に対し九州地区の各包装企業は、製品開発部を新たに設置したり、ベテラン営業マンを新規開拓専門に配置するなどの機構改革に着手し、現状打破に向け攻めの姿勢に転じている。一方、市場構造に目を移すと、九州経済圏は、九州 7県に山口県を加えた 8県で「一割経済」とされ、地域内生産高や小売業販売、自動車保有台数などいずれも 9〜 12%で推移しており、文化、経済、行政ともに独立した固有のものを持っている。さらにもう 1つの特徴を挙げるなら、アジア地域との連携を深めている点にあろう。多くの企業が海外進出を進める中で、その 4分の 3が同地域ということからも伺える。本特集では、九州各県を網羅し、新たな発展を模索する主要各社にスポットを当て、経営改善に取り組む具体的な動きに迫りながら、21世紀の向けてのヒントにしてもらいたいと考える。



<福岡パック '99特集>
◇11月4〜6日の3日間、マリンメッセ福岡で
110社、300小間で/「容リ法」セミナーも

 日報主催(企画運営日報イベント)、協力・九州包装機械懇談会、後援・日本包装技術協会、日本包装技術協会西日本支部による「福岡パック '99」が、いよいよ11月4日(木)より6日(土)までの3日間、マリンメッセ福岡において開催される。今回の開催規模は110社、300小間(エコパッケージコーナー17社、19小間含む)。開催テーマは「包装・食品加工・物流の新技術と再資源化」で、最新システム機器から各種包装材料、物流機器、さらには来年4月の「容器包装リサイクル法」全面施行を控えて環境対応包材も多く展示され、関連の記念セミナーも予定されるなど、時代ニーズに即した総合包装展になるといえよう。




11月8日号ダイジェストニュース

<ユーザー>
◇全国初“生魚”の宅配
長時間保管用EPSケース開発

- おさかな企画 -

 おさかな企画(大分県)は、針で魚を眠らせる(針技法)を使った鮮魚の輸送法「快眠活魚」(特許出願中)に対応する専用EPS(発泡スチロール)製保管ケースを開発した。眠らせた魚を長時間保管できるもので、全国初の“生きた魚の宅配便”として、すでに流通ルートでは九州ヤマト運輸と提携を結んでいる。将来的には、九州以外の地域へも全国展開する方針で、早くも水産業界などから注目が集まっている。



<シート・プラスチック容器>
◇新型キムチ容器を開発
関東方面で本格展開開始

- 西宗 -

 西宗(大阪市)はこのほど、食品用透明容器「マルアップケース」シリーズに新製品2アイテムを追加、キムチ容器として関東方面で本格展開を開始した。新製品は丸型タイプのデザインを採用したもので、蓋の開閉が簡単で利便性が良いのが特徴で、透明度も高く、食材の見栄えもいいという。同社は、今月から販売を開始しているが、キムチ用の需要が多いことから、関東方面をターゲットに積極的な販促活動を行っている。



<シート・プラスチック容器>
◇製品価格を平均8%値上げ
今月21日出荷分から実施へ

- エフピコー -

 エフピコ(広島県)は、同社が製造販売する製品に関し、今月21日出荷分からの値上げを決定した。原料メーカー各社からの、ポリスチレン樹脂の第2次原料値上げの申し入れを受けて行われるもので、値上げ幅は平均で8%となる。同社は、第1次値上げの後、製造コストの低減と物流コストの合理化など社内的な努力を続けてきたが、先ごろの原料メーカーからの第2次値上げの申し入れを受け、製品価格への転嫁を余儀なくさせられた。



<紙器・段ボール>
◇ Gフルートの生産開始
E段ラインにユーテックの段ロールを装備/ POP分野の強化などが狙い

- 桜紙器工業 -

 美粧段ボールメーカーの桜紙器工業(千葉県)がGフルート段ボール市場に参入する。同社は既設のE段( Eフルート段ボール)製造ラインにユーテック製(本社・大阪)の段ロールを搭載し、10月中旬からテストを重ねてきているが、めどが立ち次第、本格生産に入る。日本の段ボールメーカーの中でGフルートの生産に踏み切るのは、クラウンパッケージ(本社・愛知県)に続き同社が2社目。同社の参入で、同フルートの国内生産能力がアップするため、ユーザーに対する安定供給が可能となることから、今後の需要の広がりが期待される。当面はPOP分野の強化が狙い。



<紙器・段ボール>
◇平盤打抜機新タイプ
カス取り機能など充実

- 三川鉄工協業組合 -

 三川鉄工協業組合(佐賀県)はこのほど、フロントグリップタイプのオートプレス(自動平盤打抜機)「PMX-16型」を開発、1号機を九州ダンボール(福岡県筑後市)に納入した。従来機の機能をそのままに、給紙部分などを改良し、正確なシート送りを実現しながら品質向上を図った。同型の機種では、すでに「12型」が販売されているが、16型はこれより大型タイプ。打ち抜きシート面積が1600×1100mmと広く、複両面段ボールまで抜くことができる。機械の生産スピードは毎分70枚だが、イチゴケースの寸法であれば二丁付きが可能で、倍の量の打ち抜きが行える。



<フィルム・軟包装>
◇新型ドライラミ機本格販売
最新の機能をフル装備/超低テンション装置も開発

- 富士機械工業 -

 富士機械工業(広島県)は密閉型ドクター(チャンバードクター)を標準装備した最新型ドライラミネーター「モデル FL2シリーズ」の本格販売を開始した。同機の試作機はすでに1年以上の稼働実績があり、技術的に十分検証された完成度の高い機種で、関東・関西地区、海外にそれぞれ納入した 3台も順調に稼働している。同機に採用した画期的なロスレス巻取機(日本および、米、独、スイス、イタリアなどで特許が成立)についても、今後内外に販路を拡大していく方針。同社はさらに、ドライラミネートで発生しやすいラミ後のカール防止対策として、シーラント側フィルムの巻出テンションを 0.1kg以下に制御できる超低テンション装置も開発(特許申請中)している。



<フィルム・軟包装>
◇スパンボンド不織布を開発
PETボトル再生原料使用/バージン品と同等の品質・価格

- 神戸製鋼所/蝶理 -

 神戸製鋼所(神戸市)と蝶理(東京都)はPETボトルをリサイクルした100%再生原料を用いた長繊維スパンボンド不織布を開発した。商品名は「ペットファブ」。同社は同不織布を今月から、ショッピングバッグや水切り袋、布団袋などの生活資材や産業・工業資材など、幅広い用途向けで本格販売に乗り出している。同不織布は、すでに財団法人日本環境協会からエコマークの認定も取得済み。



<フィルム・軟包装>
◇ユポデビュー30周年展示会
-王子油化合成紙 -

 今年創立30周年を迎えた王子油化合成紙(東京都)は、〈拡がるユポ、そして未来へ〉をテーマに「ユポデビュー30周年展示会」を10月26日〜28日の3日間、東京・北青山のTEPIAで開催した。



<フィルム・軟包装>
◇ISO14001を取得
本社、支店、全営業所で

- ダイワパックス -

 ダイワパックス(大阪府)は10月15日、本社、東京支店および北海道から福岡までの5つの営業所で環境マネジメントに関する国際規格ISO14001を認証取得した。認証審査登録機関は財団法人日本品質保証機構(JQA)。同社はこれまで、各事業所内における電気、ガスなどのエネルギー消費の低減、パソコン、コピーなどの紙類の削減、営業、配送活動で使用するガソリン、軽油類の削減、さらに不良製品在庫の削減などをトータル的に取り組んできており、今回の認証取得となったもの。同社はまた、系列の名神化学においては、近く品質システムのISO9002取得を目指すとしている。



<外装機器・資材>
◇セルロース製生分解緩衝材
「エコ・エクセル」新発売

- 東洋プラスト-

 コーンスターチ系をはじめ各種素材を使用した分解性緩衝材を製造販売している東洋プラスト(神奈川県)は、天然セルロースを100%使用した生分解性バラ緩衝材「エコ・エクセル」を開発した。同緩衝材の原料には、コーンスターチなどのでんぷんを含まない「テイジン・アセテートフレーク」を採用し、水・湿気に弱いという従来の課題を解消した。サンプル出荷は今月から始まっており、来月には販売に乗り出す予定。



<パッケージ印刷>
◇試刷り・校正機を発表
印刷ロスなど最小限に

- 日本電子精機-

 日本電子精機(奈良県)は「試刷り・校正機」を発売した。同社はフレキソ印刷用の感光性樹脂版用製版装置から樹脂版材、粘度コントロール装置など印刷関連機器を開発してきたが、「試刷り・校正機」も、こうしたアイテムの一つ。基本機種は数年前に発表しているが、今回新機能を加えて拡販に挑む。



<パッケージ印刷>
◇校正用マウント等 4種販売
英・JMヒーホード社製/高次元フレキソ印刷を可能に

- T&K TOKA-

 T&K TOKA(東京都)は、国内で販売している加・アルペコ社製UVフレキソ印刷機「インプレッショニスト」(タグ・ラベル用)と「プリモカートン」(紙器用)のプロセス印刷の次元をさらに高めるマウント機および校正版マウント機を国内で本格的に販売する。マウント機および校正版マウント機はともに英・JMヒーホード社(本社・チェシア)が開発したもの。国内ではマウント機 2種類「400E」「500ELS」と、校正版マウント機2種類「500」「625」の計4機種を販売する。



<パッケージ印刷>
◇オンデマンド加飾システム
版を使わず転写箔を製作

- 村田金箔 -

 箔押し加工のデジタル化、オンデマンド化を進めている村田金箔(東京都)は、輝度の高い転写箔を、必要な時に必要な枚数だけその場で作成できる「オンデマンド加飾システム」の展開を開始した。従来と違い、版を必要とすることなく低コストで手軽に加飾箔が作れるため、多用途での広がりが期待される。



<物流関連>
◇埼玉・本庄デポが完成
北関東地域の供給体制を強化

- JPR -

 T11型一貫輸送用パレットのレンタル事業を全国展開している日本パレットレンタル(=JPR、東京都)がかねてから建設を進めていた本庄デポ(埼玉県)がこのほど完成、1日から営業を開始した。直営デポとしては全国で14番目、関東地域では7番目。北関東エリアでは館林デポ(群馬県邑楽郡明和村)に次いで2番目となるもので、主要地域にデポを配置し、全国ネットワークの構築を進めている同社にとって、需要家が多い同地域への供給・回収体制を拡充する戦略上の重要拠点となる。



<物流関連>
◇ロープホイストをフルモデルチェンジ
高頻度、中頻度使用を2極化/多様化するユーザーニーズに対応

- キトー -

 荷役揚重機器メーカートップのキトー(東京都)は1日、ユーザーニーズの多様化に対応するため、ロープホイストのOEM供給元を三菱電機に変更し、インバータ搭載機種を拡大するとともに、高頻度と中頻度仕様の2極化による豊富な品ぞろえを図り、フルモデルチェンジ製品として新発売した。



<食品加工・関連機器>
◇高周波解凍装置に新機種
幅広い解凍ニーズに対応

- 山本ビニター -

 山本ビニター(大阪市)はこのほど、高周波技術を利用した解凍装置「テンパトロン 12B」(バッチ式)の1号機を食品加工工場に納入した。同装置は、高周波の持つ優れた内部加熱特性を生かしたもので、−20℃程度でブロック状に冷凍された肉類などを、次加工に適した−5〜−3℃まで一気に解凍する。また、設置スペースが従来の連続式タイプの約3分の1で済み、小規模の食肉加工メーカーなどが容易に導入できる。同社では、さらに数台の引き合いを得ているとしており、今後、従来の連続式タイプと合わせ、幅広い食品解凍ニーズに対応していく。



<21世紀のニューリーダー37>
◇CADシステムで最新情報
まだ多いビジネスチャンス

───日本製図器工業専務/福田正範氏



<記者の眼>
◇容リ法、施行延期すべき
包材産業界の実態を知る必要が/複雑な流通経路の勉強を行政に望む




<岐阜・三重・京滋地区特集>
◇環境問題背景に取り組み

 岐阜県と三重県はこれまで、愛知県の周辺地区として見なされるきらいがあった。しかし、両県とも最近は積極的な工業団地の誘致や情報産業の育成に取り組み、県の独自性を形成しつつある。特に岐阜県は、面積の広さを生かした新しい展開にも意欲的で、高速道路網が整備されたこともあり、今後の発展が期待できそうだ。また、今回取材した多くの企業が、来年四月の「容器包装リサイクル法」完全施行を前に、紙製緩衝材や生分解性フィルム、コンテナなど、リサイクル・リユースといった環境問題への新しい取り組みを行っており、こうした点も注目される。



<表示用機器特集>
◇3年目で“どん底”脱出か!?




<グラビア印刷機・関連機器特集>
◇低迷から設備投資回復の兆し
技術革新と低価格両立の新型機





11月15日号ダイジェストニュース

<ユーザー>
◇即席めん容器勢力図に変動の可能性
独自の断熱紙カップ容器採用拡大/縦型カップめん3アイテム刷新

- 日清食品 -

 日清食品(東京都)は、三陽パックス(東京支社=東京都)と共同開発した独自の発泡ポリエチレンラミネート断熱紙カップ容器「エコカップ」を縦型カップめん「日清のラーメン屋さんカップ」シリーズの3アイテムで採用、リニューアルして11月8日から発売した。エコカップは、来年4月からの容リ法完全施行を視野に入れて開発したもので、重量を従来の断熱紙カップ容器の約3分の2にまで削減した軽量タイプ。今回の採用は、同社の縦型和風カップめんブランド「日清庵」シリーズに続く第2弾で、これを機に従来の断熱紙カップ容器からの切り替えを加速する。業界トップの同社が新容器採用の戦略を鮮明にしたことで、即席めん容器市場の勢力図が大きく塗り変わる可能性が出てきた。



<ユーザー>
◇「 NS-FUJIパックシステム」を活用
CVS初のPB果汁100%ジュースで/旬の果実の風味を完全密封

- ローソン -

 ローソン(大阪府)は、コンビニ初の果汁100%ストレートジュースのPB(プライベート)商品「旬のストレートジュース」シリーズで、包装システムに日本製紙と四国化工機が提案する「NS-FUJIパックシステム」を活用して商品化、このほど、沖縄県を除く全国のチェーン店で発売した。同シリーズで活用している NS-FUJIパックシステムは、自然の風味をそのままパックの中に閉じ込めて長期間保存できる無菌充填の完全密封包装システム。包材もバリア性やフレーバー性に優れており、同シリーズの商品コンセプトには最適な包装形態となっている。



<ユーザー>
◇ISO14001取得
CV本社生産部門などマルチサイトで

- 白鶴酒造 -

 白鶴酒造(神戸市)は10月19日付で、ISO14001の認証を取得した。登録範囲は本社生産部門や事務部門のほか、営業部門(神戸支店)、魚崎物流センター、資料館などマルチサイト。審査登録機関は日本品質保証機構。



<ユーザー>
◇「月桂冠・干支ラベル」発売
金色を基調に竜(辰)をあしらう

- 月桂冠 -

 月桂冠(京都市)は11月11日、清酒「月桂冠」で来年の干支(えと)のにちなんだ辰(たつ)のデザインをラベルに施した季節商品「干支ラベル(辰)上撰一・八リットルびん詰め」を全国発売した。「干支ラベル」は、金色を基調にしたきらびやかなラベルがびんの首部と胴部の二箇所に貼付されている。



<ユーザー>
◇紙おむつパッケージ一新
“買い物かご”タイプなど

- ネピア -

ネピア(東京都)は、赤ちゃん用紙おむつ「ドレミ・ファインシリーズ」のパッケージを一新する。同シリーズは、今春発売して以来、好調な売れ行きを示しているヒット商品。「ドレミファイン」は清潔感あるブルーを基調とし、店頭で目を引くパッケージデザインに変更。また「ドレミパンツ・ファインパ」は顧客が持ち帰りやすいように、腕が通せる取っ手をつけた“買い物かごタイプ”とし、持ち運びが便利なパッケージにリニューアルした。



<包装機・関連機器>
◇半自動カートナーを発売
“商品投入手作業で低価格化

- 田村機械工業 -

田村機械工業(大阪府)は、半自動カートナー「 CCMシリーズ」を開発し、このほど販売を開始した。商品投入をオペレーターが行う多品種少量生産向きで、低価格。中小の食品メーカーなどで新規需要獲得を狙う。



<包装機・関連機器>
◇能力アップのラップ式箱詰機
毎分20ケースを処理/品種切替えはワンタッチ

- 大阪機工 -

大阪機工(大阪市)は、ラップラウンドケーサー「CX20R型」を発売した。従来機のバージョンアップ機で、処理能力は毎分20ケース。コンパクト設計のため、簡単に既設ラインに導入でき、大幅なレイアウトの変更も不要。



<包装機・関連機器>
◇ Wサクション式の縦型カートナー
逆起こしで製函の安定度増す

- 美木多機械 -

美木多機械(大阪府)は、カートン製函ダブル(W)サクション方式の縦型カートニングマシン「MKV-6G型」を上市した。従来のカートニングマシンをさらに機能アップしたもので、箱詰め作業の軽減、時間短縮、省力化に貢献する。最大の特徴は、カートン製函にWサクション方式を採用した点。カートンを吸着するバキューム部分を側面と正面の2カ所に設け、逆起こし成形を実現。一般的な側面のみのバキューム取り出しに比べ、より安定した製函を可能にした。製函能力は最大毎分100カートン。



<シート・プラスチック容器>
◇勲四等瑞宝章を受章
中央化学・渡辺浩二社長

文化の日の11月3日、平成11年秋の勲章受章者が政府より発表され、中央化学(埼玉県)代表取締役社長の渡辺浩二氏が勲四等瑞宝章を受章したことが明らかとなった。



<フィルム・軟包装>
◇PO系合成紙を開発上市
エンボス、型押しが可能に/白さ、光沢感、平滑性に優れる

- チッソ -

チッソ(東京都)はこのほど、ポリオレフィン系合成紙の新製品「カルレ」を開発、上市した。従来の合成紙にはない白さと光沢感、平滑性を備え、エンボス模様や型押しも可能。加えて美麗な印刷と意匠性に優れた商品づくりを行えるのが特徴だ。パイロット設備で2年前からマーケティングを行い、ユーザーから高評価が得られたことから商品化に踏み切ったもの。チッソ石油化学・五井製造所(千葉県市原市)に建設中のプラント(年産3,000t)も来年1月から稼働する。



<フィルム・軟包装>
◇共押多層チューブフィルム新製品
PPベースでレトルト対応/耐寒性、柔軟性を大幅アップ

- オザキ軽化学 -

オザキ軽化学(名古屋市)は、PPベースでレトルト対応を可能にした共押出多層チューブフィルム「トルプルナイロン・パワー」を開発し、11月から販売を開始した。ナイロン/接着層/特殊PPの構成。PPベースにもかかわらず高い柔軟性を持たせるとともに、寒冷時の耐ピンホール性を格段に向上させ、従来品(商品名「トリプルナイロン・ハード」)では100℃のボイルまでだったのを、レトルト対応まで可能にした。なお、同社はこのほど、共押出多層チューブフィルム専業メーカーとしては国内で初めてISO9001の認証を取得した。



<シール・ラベル>
◇同業10社のPSC会5周年
地域社会貢献目指す共同体

- PSC-JAPAN -

シール・ラベルコンバーターの同業社10社で構成される共同体、PSC-JAPAN(パイオニア・シール・コーポレーション・オブ・ジャパン)は11月7日、東京・半蔵門の東京ダイヤモンドホテルで「設立5周年記念式典」を開催した。同式典には、同会オーナー10人をはじめ、各部会関係者、シール・ラベル印刷機材業界の関係者や来賓など77人が出席。あいさつに立った野尻会長は、前会長の故・岩田満氏の遺志を継ぎ、「会員相互の啓発と親睦」「情報交換」「技術の向上と開発」「人材育成」に努め、「強固な共同精神」を基に「創造的、組織的発展」と地域社会貢献ができる共同体を目指して活動を続けてきたことを紹介するとともに、同会が5周年を迎えられたことに対する業界関係者への謝辞と「1999年から2000年へと変わる節目に、PSC-JAPANが“目から鱗(うろこ)”の共同体として勝ち組に残るよう頑張っていく」と決意を語った。



<環境・包材リサイクル>
◇水性インキ容器のリサイクルシステム発表
金属製からPP製に変更/出光プラ、日通らの協力で回収、再生へ

- サカタインクス -

サカタインクス(大阪市)はこのほど、出光プラスチックと日本通運の協力による水性インキ容器のリサイクルシステムをスタートすると発表した。同社品種区分による水性インキについて容器の材質を従来の金属製からポリプロピレン製に11月から順次変更。使用後の容器を日本通運のペリカン便で回収、出光プラスチックの工場で粉砕、成形というプロセスで容器に再生し、水性インキ容器として再使用するもの。スタート当初は段ボール・紙袋用など水性フレキソインキを対象としているが、最終的には全用途の水性インキに適用する方針。



<環境・包材リサイクル>
◇「エコ容器包装協会」設立へ
11月18日の会員大会・フォーラムで会員募集

滋賀県の有力者が発起人(代表=森建司・新江州社長)となり、環境負荷の少ない包装の普及とグリーン購入を進める「エコ容器包装協会」の設立準備を進めている件で、発起人らは11月18日、滋賀県草津市の立命館大学BKCコアステーションで会員大会と記念フォーラムを開催し、これを機に会員の募集を幅広く進める。



<外装特集>
◇ユーザーニーズを的確につかめ
関連機材の最新動向、ニュース&トピックスなど───



<シール・ラベル特集>
◇ラベル印刷機の市場と動向
点字ラベルと示温インキの採用事例/ニュース&トピックスなど───




11月22日号ダイジェストニュース

<シート・プラスチック容器>
◇ビール用PETボトル、実用化で急転回
ハイガスバリアの蒸着技術普及へ/来年1月末までに試作機完成の計画

- 三菱商事プラスチック、日精エー・エス・ビー機械、ユーテック -

 三菱商事プラスチック(東京都)、日精エー・エス・ビー機械(長野県)、ユーテック(千葉県)の3社は11月15日、PETボトル内壁への炭素膜のコーティングで同ボトルの欠点だったガスバリア性を飛躍的に向上させる蒸着技術「ダイヤモンドライクカーボン」確立の件で、試作機が来年1月にも完成する見通しとなり、実用化への動きが大きく前進したことを明らかにした。同蒸着技術を利用したハイガスバリアPETボトルは、ビール需要の急拡大でガラスびんや金属缶などの生産能力が不足している中国などの国々から実用化にこぎ着けていく考え。



<シート・プラスチック容器>
◇トマトパックの展開強化
順調な需要増を背景に/形状改良やアイテム拡充へ

- 太洋興業 -

 太洋興業(東京都)は、フード付き透明トレー「トマトパックシリーズ」の展開を強化する。ボタンかん合タイプを中心とする順調な需要増を踏まえたもので、トマトの品種に合わせた形状改良やアイテム拡充がポイント。また主力生産拠点のつくば工場(茨城県)でも、来年1月をめどに設備増強などで対応を進める。



<シート・プラスチック容器>
◇竹皮容器の紹介を加速
国内需要家層へサンプル供給も

- バンパックプロジェクトチーム -

 成京通商(東京都)を窓口に新製品の開発展開を進める「バンパックプロジェクトチーム」は、中国の竹皮を原材料にした食品用トレーの国内紹介を加速する。同容器の名称は「BANPAC(バンパック)」。中国に多く分布する孟宗竹の天然竹皮を成形加工したもので、竹資源が豊富な中国では竹皮の確保も容易なほか、労働力も得やすい点などを踏まえ、約3年前から中国で製品化に着手してきた。



<シート・プラスチック容器>
◇関東でPET容器の生産を中止
不採算品目を見直しの一環で

- 大日本インキ化学工業 -

 大日本インキ化学工業(東京都)は、高分子機能材事業部門のPETボトル事業に関し、不採算品目の見直しを図る一環から、関東地区での生産を中止した。先頃発表された平成十二年三月期の中期決算短信で明らかにされたもの。



<紙器・段ボール>
◇箔押加工紙の再生適性アピール
「リサイクルに影響なし」/大手製紙メーカーが実証

- 東京箔押協同組合 -

 東京箔押協同組合はこのほど、箔押し加工用紙が再生紙としてリサイクルできることを第三者を通じて立証した。近年、「蒸着層にアルミニウムを用いた箔を接着(箔押し)した加工用紙は、リサイクルに適さないのでは」とする疑念の声が増していたが、これをふっ拭した格好。実験は、同組合が、東京に本社を置く大手製紙メーカーに依頼したもので、通常の白紙にメタリック金・銀、ホログラム、顔料──など9種の箔を箔押しした加工用紙をサンプリングし、再生処理が行われた。結果、大手製紙メーカーでは、「通常の印刷インキと同様にプロセス外に排除される」と結論。箔押しが紙のリサイクルに悪影響を及ぼさないことが実証された。



<樹脂原料>
◇生分解樹脂をペレット化
インフレ、射出、発泡が可能/来年月産1,000t受注を見込む

- クリーンアース -

 クリーンアース(大阪市)はこのほど、生分解デンプン樹脂「クリーンスターチ」のペレット(粒状)化に成功した。ペレットの製造方法についてはポリコール興業(東京都)と共同開発したもので、最大の特徴はインフレーションや射出成形のほか、発泡成形ができるという加工適性。従来のプラスチック成形機を改良することなく、そのまま利用できる。すでにサンプル出荷段階で月産100t規模になっており、来年からは同約1,000tの受注を見込んでいる。



<樹脂原料>
◇PS樹脂の二次値上げ実施
11月21日出荷分からkg15円で

- 東洋スチレン -

 東洋スチレン(東京都)は、ポリスチレン樹脂の販売価格について、11月21日出荷分からkgあたり15円(一部の用途分野は13円)の幅で値上げした。この7月に行われた第1次値上げに続くもので、原油・ナフサ価格の予想以上の高騰が理由。



<外装機器・資材>
◇フィルムを3倍以上に延伸
全自動パレスト機を本格発売

- グンゼ -

 グンゼ(SOZ事業本部・大阪府)は、全自動パレットストレッチ包装機「ワイドパワーストレッチGIS-30型」の本格販売を開始した。同機の最大の特徴は、コルゲートローラーとバナナローラーでフィルムに縦方向と横方向同時に延伸をかける点。フィルム面積を3倍以上に広げるため、少ないフィルム量で商品の固定、荷崩れを防止できる。



<外装機器・資材>
◇紙バンド専用ストッパー
手結束ニーズに応え開発

- 植田産業、神奈川プラスチック加工所、ナックス -

 植田産業(静岡県)、神奈川プラスチック加工所(横浜市)、ナックス(千葉県)の3社はこのほど、紙バンド専用の手結束用ストッパー「カープストッパー」を共同開発、11月末から発売する。昨年秋ごろから注目の高まっている紙バンド(縒りひもタイプ)を手締めで使用したいというニーズに応え、PPバンドよりも厚みのある紙バンド専用に開発されたもの。



<パッケージ印刷>
来年4月から業務提携
生産、ロジスティクスを効率化/海外拠点も相互活用し、一部統合へ

- 東洋インキ/サカタインクス -

 印刷インキ最大手の東洋インキ製造(東京都)と同3位のサカタインクス(大阪市)は、生産、ロジスティクス、デジタル関連事業、国際事業の4分野で業務提携する。11月15日開催の両社取締役会の決議を経て合意したもので、各分野の業務補完と一部事業の統合を通じて、それぞれの経営資源の有効活用と業務の効率化を図るのが目的。提携実施は来年4月1日から。シェア1位と3位の業務提携は印刷インキ業界に与える影響は大きいと見られ、業界他社の今後の動きが注目される。



<包材流通>
◇用度品販売でDCM導入
包装紙やのし紙など、小売業向け/高精度の需要予測で在庫削減

- 大丸興業 -

 大丸グループの商社、大丸興業(大阪市)は、包装紙やのし紙、文房具などの用度品の小売業向けの取引で、需要家サイドに重点を置いたサプライチェーンマネジメント(SCM)の変形版、デマンドチェーンマネジメント(DCM)を導入した。販売データから需要の変化を予測し、これら用度品を常に適当な数量自動補給する仕組みで、取引先の小売業は、自動的に資材在庫の圧縮が図れる。同社もDCMの導入で、在庫圧縮はもちろん、大幅な業務の効率化が達成できる見通しで、コスト削減による収益率向上が期待されている。



<包材流通>
◇新社屋兼大型物流センターが完成
落成記念大展示会も開催

- みつわ産業 -

 みつわ産業(沖縄県)は、具志川市洲崎にかねてから建設を進めていた新社屋兼大型物流センターが完成したことに伴い、11月6、7日の2日間、これを記念した「新社屋落成記念大展示会」を開催した。同展示会には、県下の食品関連企業など多数の関係者が来場し、賑わいをみせた。



<PRTR法>
◇第1種291、第2種70物質が候補に
来春政令で(対象物質・対象業種など)公布

 今年7月に成立した『特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律』(PRTR法)に関して11月4日、環境庁長官、厚生大臣、通産大臣の各諮問機出席による合同会議が行われた。来年3月までに政令で指定することになっている第1種指定化学物質と第2種指定化学物質の選定方法などについて審議し、それぞれの指定化学物質などの候補を挙げたもの。第1種には、ベンゼンやスチレンモノマー、酢酸ビニル、トルエン、ダイオキシンなど 291物質、第2種にはマゼンタなど70種類が候補に挙げられた。



<容器特集>
◇容リ法対応急ピッチ
21世紀に向けた需要動向

 「容リ法」完全施行まであと半年を切った。特定利用事業者も包材のデータベース化を図り、製品掌握を急ピッチで進めている。こうした中、容器メーカーサイドは、ユーザーの要望やニーズに応えた取組を展開。包材の減容化や軽量化はもちろんのこと、詰め替え機能、リサイクル性などを考慮に入れた革新に迫られている。一方で、原料素材の見直しや技術開発、原料の値上げ対策など課題は多い。このように激しい変化の中で、21世紀に向けた需要動向を見据え、その最前線を探る。



<21世紀のニューリーダー(38)>
◇メーカーは存続が責務
目標は“バランスのいい機械”の開発/周辺機器開発にも全力で

───サンエンヂニアリング取締役社長・山本謙介氏




<記者の眼>
◇“我々は包装に守られている”
忘れた頃に天災が起きても



11月29日号ダイジェストニュース

<ユーザー>
◇高砂工場が竣工・稼働
環境配慮しごみゼロ実現

- サントリー -

 サントリー(大阪市)は11月11日、関西、中国、四国地域をカバーする清涼飲料の新工場「高砂工場」(兵庫県)を竣工し、本格稼働に入った。同工場は、ゼロ・エミッション(ごみゼロ)を実現しており、太陽光パネルや風力発電などを利用したクリーンエネルギーを積極的に活用。排出物も100%リサイクルしている。また、コンピューターによる徹底した品質管理も行っている。



<ユーザー>
◇500mlPETボトル採用
甘口、低アルコールワインの新製品

- 協和発酵 -

 協和発酵(東京都)は、12月2日から全国発売する「サントネ−ジェワイン・ペティット」で、500mlの耐熱PETボトル(吉野工業所製)を採用した。同社は以前から2.7リットルサイズのPETボトル入りワインを発売しているが、清涼飲料の分野で急速に伸長している500mlサイズのPETボトルをワイン容器として採用したのは業界で初めて。



<包装機・関連機器>
◇繊維製吊り具の品揃え強化
世界最小・最軽量の新製品発売

- キトー -

 キトー(東京都)は、繊維製吊り具に新素材を採用することで世界最小・最軽量を達成した「キトースーパーラウンドスリング」を開発、品揃えを強化して販売を開始した。新製品は、従来の2分の1以下の重量で太さも2分の1程度にまでスリム化されており、作業効率の向上とスムーズな取り扱いを実現したものとなっている。



<包装機・関連機器>
◇包材回収袋用破袋機を販売
ドイツ企業と技術導入提携/国内生産を開始し本格展開へ

- NKK -

 NKK(東京都)は、全国自治体を対象にプラスチック回収袋破袋機の販売を開始した。来年4月1日から完全施行される容リ法をにらんでのもので、袋回収の増加が予想されることから、販売に踏み切ったもの。同機の導入で、手作業が中心だった回収後の袋の開封が自動化できるため、包材ごみ選別前工程用として展開していく。破袋機は、ドイツのリサイクル機器メーカー、BRTリサイクリングテクノロジー社が開発したもの。NKKは、このBRT社と11月8日付で技術導入契約を結び、日本国内での設計・製造・販売に関する独占実施権を取得した。今後機械の一部を日本仕様にして国内生産を開始する方針。



<シート・プラスチック容器>
◇新型クリアケース自動組立機を開発
小型・低コストタイプ/発売元はパワーヒロセ紙器印刷

- セーラー万年筆 -

 セーラー万年筆(天応工場・広島県)は、クリアケース自動組立機「イージーパック」の新型機を開発、パワーヒロセ紙器印刷(広島市)を発売元として販売を開始した。小型・低コストが大きな特徴。一連の作業を手作業に頼っているケースが多い中小ユーザーの包装工程合理化に貢献するものとして期待されている。



<紙容器>
◇ニシキと食品分野の専用実施権契約締結
紙成形技術4特許登録を機に/技術融合し、双方で量産化

- 大宝工業 -

 プラスチック成形メーカー、大宝工業(大阪府)は、独自の紙成形技術4件が特許登録されたことに伴い、食品容器メーカーのニシキ(佐賀県)と11月15日付で食品関連容器分野での専用実施権契約を締結した。大宝工業が開発した技術は、主原料の紙に少量のでんぷん系の結合剤を添加したペレット状の材料を、射出成形法と圧縮成形法によって育苗容器や電子部品用コンテナ、食品容器などに成形するもの。大宝工業は現在、社内のテストプラントで電子部品用コンテナなどを生産しているが、来春をめどにコマーシャルプラントを立ち上げ量産化を図る意向。ニシキも食品容器での量産化技術の完成を急ぎ、来年中には製品を上市する。



<フィルム・軟包装>
◇生分解性2軸延伸フィルムを開発
ポリ乳酸と変成 PET系の2種

- 東セロ -

 東セロ(東京都)はこのほど、ポリ乳酸樹脂を原料とする生分解性2軸延伸フィルム「パルグリーンLC」と、同じく変成ポリエステル系樹脂の「同BO」の量産化技術を確立し、いずれもセミコマーシャルベースでの供給態勢を整えた。LCは三井化学の「レイシア」、BOは米デュポン社の「バイオマックス」を原料に使用。両フィルムは、OPPとO-PETフィルムの中間的な特性を有するという点で類似しており、同じ製造設備で生産できる。



<フィルム・軟包装>
◇柔軟な生分解性フィルム開発
ポリ乳酸品で剛性改善

- ユニチカ -

 ユニチカ(東京都)はこのほど、ポリ乳酸系生分解性素材「テラマック」のフィルム柔軟タイプを開発した。軟質塩ビやポリエチレンフィルムとほぼ同等の柔軟性、低温特性を有すると同時に、バランスの取れた生分解速度を有しているのが特徴。ポリ乳酸を原料とするフィルムの欠点とされる剛直性を大幅に改善したのは世界でも初めてだとみられる。



<フィルム・軟包装>
◇非塩素系規格袋を発売
珍味用とボイル対応の2品種

- 明和産商 -

 明和産商(大阪市)はこのほど、非塩素系樹脂を素材に用いた規格袋を発売した。特殊OPPフィルムをベースにしたもので、珍味などに適した高いガスバリア性を持つ「BXタイプ」と、特殊ナイロンフィルムをベースにボイル適性を持つ「BAタイプ」の2種類。それぞれサイズ別に15アイテムが揃えられている。



<フィルム・軟包装>
◇熱収縮多層フィルムを輸入販売
非収縮と両タイプ品揃え展開

- サンコー -

 サンコー(横浜市)はこのほど、ギリシア・スポロス社が生産する熱収縮多層フィルム「プリズマ」3アイテムの輸入販売を開始し、すでに上市しているフレキソパック社(ギリシア)の深絞りフィルムと合わせ収縮・非収縮両タイプの多層フィルムを品揃えした。



<シール・ラベル>
◇伊製ラベラーを国内販売
PE社と販売提携結ぶ

- 日立造船 -

 日立造船(大阪市)は、イタリアのPE社と提携し、PE社が製造するボトルラベラー「ユニバーサル」の国内販売を開始した。今回の販売提携は、充填機につなげるラベラーを探していた日立造船と日本市場での販売ルートの確保を望んでいたPE社の思惑が合致したもの。日立造船は今後、同ラベラーを単体あるいはライン組込用として販売していく。



<シール・ラベル>
◇ガルス社の販売代理店を継続
来年にはロータリー式の新機種を販売

- 日本シイベルヘグナー -

 世界の印刷機分野のリーダー的存在のハイデルベルグ社がスイスのガルス=アルソマ社の株式30%を年内にも取得するとしている件で、今後の展開が注目されていたガルス=アルソマ社の日本販売代理店、日本シイベルヘグナー(印刷・加工機械部=横浜市、TEL:045-664-8045)は、「これまで通り」(佐久間秀和・同社部長)の営業活動を行っていくこを明らかにした。ガルス=アルソマ社はフレキソ、凸版、スクリーン印刷の技術をベースにしたウェブ(巻き取り)式印刷機を開発・製造しており、ラベル印刷分野では世界のマーケットをリードしてきた印刷機メーカー。日本シイベルヘグナーは来年、このガルス=アルソマ社の新機種、ロータリー式印刷コンバーティングマシン「RCS-330」を日本国内で販売する計画もあるとしている。



<物流関連>
◇自働仕分けシステム納入
日本通運・中部ペリカンに

- サンドビックソーティングシステム -

 サンドビックソーティングシステム(兵庫県)は、日本通運の中部ペリカン・アロー支店小牧ターミナル(愛知県)に自働仕分けシステム「スチールベルトソータ」を納入した。同ターミナルは、大手運送会社の支店が集中する中部エリアでは最大規模。導入されたソーターの仕分け能力は毎時6,000個、方面数28+1(エンド)、入力方式はキーボードでオペレーター3人で操作している。



<環境・包材サイクル>
◇エントランスに再生舗装材
トレー換算で61万枚分

- みやぎ生協 -

 みやぎ生協(仙台市)は、11月18日にオープンした新店舗「みやぎ生協塩釜杉の入店」で、1階エントランス部に古タイヤと使用済みトレーから作られた舗装材を本格採用した。この再生舗装材は、食品容器メーカーの中央化学(埼玉県) が開発した「バランスロック」。バランスロックの1個の基礎部分には約200枚のトレーが使用されており、エントランス部は約61万枚のトレーでつくられている計算になる。みやぎ生協は昨年3月に全店舗でISO14001の認証を取得するなど、より環境負荷の低い店づくりを進めており、再生舗装材採用もこの一環。



<ISO関連>
◇環境 ISO認証を取得
石けん専業メーカーで初

- シャボン玉石けん -

 シャボン玉石けん(北九州市) はこのほど、石けん製造専業メーカーとしては初めてISO14001の認証を取得した。「地球環境の保全を図り、次の世代に住みよい地球と環境を残す」ことを企業理念に掲げている同社は、環境に関わる法規制を厳守、排出物の減量化、包装廃棄物などの再資源化推進などに取り組んでおり、今後も「健康な体ときれいな水を守る」をモットーとして、無添加石けんの製造に専念していく方針。



<ISO関連>
◇舞鶴工場でISO14001認定取得
湘南工場でも2000年内取得へ

- キリンビバレッジ -

 キリンビバレッジ(東京都)は先ごろ、舞鶴工場(京都府)でISO14001を認証取得した。同社は、飲料事業に付随する環境問題の解決を重要課題と位置づけ、自社2工場での認証取得に取り組んできた。今回の舞鶴工場に続き、湘南工場でも2000年内に認証取得する考えで、現在、その準備を急いでいる。舞鶴工場ではすでに、昨年12月の段階で品質保障のISO9002を認証取得しており、今年3月には乳飲料で食品製造・加工工程における衛生管理システム・HACCPを認証取得している。



<ISO関連>
◇ISO9002を認証取得
加工から販売・物流までが範囲

- ニットーパック -

 ニットーパック(東京都)はISO9002を認証取得した。審査登録範囲は「フィルムの加工販売」。認証範囲に含まれる事業所は本社(東京都中央区)、茨城工場(茨城県猿島郡五霞町)、埼玉物流センター(埼玉県越谷市)。軟包装コンバーターのISO9000シリーズ取得で、工場のほか本社、物流センターまでを含む事業所すべてで取得するケースは珍しい。



<ISO関連>
◇仙台工場でISO9002認証取得
「品質第一主義」の取り組みの一環

- ニッカウヰスキー -

 ニッカウヰスキー(東京都)の仙台工場が11月1日、ISO9002の認証を取得した。昨年の8月から体制づくりを進めてきたもので、同社としては初めての取得。同社は経営理念の一番目に「品質第一主義」を掲げ、品質管理についても最優先業務と位置づけて取り組んでいるが、ISOの認証取得はその一環。現在、全工場での取得も進めている。



<包材流通>
◇12月24日、東証2部に上場
知名度アップと資金調達が狙い

- 高速 -

 包材商社大手、高速(仙台市)は、知名度アップと資金調達力の向上を狙いに12月24日付で東証 2部に上場する。同社は96年に株式を店頭公開しているが、上場に合わせ、必要な株主数(800人)に増やすため同日、公募により80万株を新規に発行する。このうち売り出しは40万株。これにより約9億円の資金調達を見込んでいる。



<包材流通>
◇関連の洋紙商社を吸収合併
営業面でのシナジー効果を狙う

- 三菱商事パッケージング -

 三菱商事パッケージング(東京都)は、関連の洋紙専門商社、エム・シー・ピー(東京都)を平成12年1月1日付で吸収合併する。これにより、情報システムや供給体制の新構築、環境問題への対応を加速させるとともに、取扱商品を総合化することで営業面でのシナジー効果も狙う。両社は三菱商事の子会社で、紙パルプ製品分野の中の包装関連は三菱商事パッケージングが、和洋紙・印刷物関連はエム・シー・ピーが担当してきた。合併後、三菱商事パッケージングは、エム・シー・ピーの需要家である通販業者にも包装材料を売り込む。資本金は3億4,100万円。合併初年度(2000年度)の売上高は1,200億円の見込み。



<企業戦略・経営マネジメント>
◇持ち株会社体制で事業統合
折半出資会社のパイオを親会社に/2002年4月めどに移行

- 北海製罐、トーモク -

 製缶大手の北海製罐(東京都)と段ボール大手のトーモク(東京都)は、97年5月に折半出資して設立した企画・戦略会社のパイオ(東京都)を両社の完全親会社である持ち株会社とし、両グループを統合することで合意した。持ち株会社による効率的なグループ経営により、グループ全体の経営資源を最適配分させるとともに、相互の得意分野を戦略的に連携させることでユーザーニーズへの対応力を増強するのが狙い。両社は、株式交換制度などを利用し、2002年4月をめどに持ち株会社体制に移行する計画で、北海製罐とトーモクの両社はパイオの100%子会社となる。




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