日本は今、大きな転換期を迎えています。戦後日本は、奇跡的とも言える復興と高度経済成長を果たし、短期間で先進国の仲間入りを果たしましたが、その反面、大量生産、大量消費、大量廃棄という、環境に大きな負担をかける社会経済システムをつくることになりました。右肩上がりの経済成長が終わり、低成長が続くなか、これまでのシステムを転換し、天然資源やエネルギーを浪費しない循環型の社会を構築していかなければなりません。また、平成17年2月には京都議定書が発効し、地球温暖化防止のため、温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みも国をあげて進めていかなければなりません。
これらの諸問題を解決するためには、市民の皆様にはライフスタイルの見直しを、事業者の皆様には環境に配慮した事業活動への取り組みをしていただき、市民、事業者、行政が連携していくことがとても大事なこととなります。
福岡市では、コミュニティの自律経営を市政経営の中核に据え、市政の主人公である市民や事業者の皆様と行政とが共に汗して共働しながらまちづくりに取り組み、「自治都市・福岡」「元気都市・福岡」の実現を目指しております。
日本列島の西に位置する福岡市は日本におけるアジアとのゲートウェイとして二千余年にわたり大陸との間で交流を深めてまいりました。現在ではアジア諸国の環境問題の解決のため廃棄物処理の技術協力や人材育成など、環境分野においても交流・協力を進めており、ここ福岡市で「2006NEW環境展・福岡」が開催されますことは、日本国内はもとよりアジア地域も含め、新たな展開も期待される意義深いもので、地元市長といたしまして心より歓迎申しあげます。
「2006NEW環境展・福岡」を契機に新たなネットワークとパートナーシップが生まれ、多くの成果が実ることを期待いたしております。