法令

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告示

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廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について
(平成6年2月2日)



本則


(各都道府県知事・各政令市市長あて厚生省生活衛生局水道環境部長通知)
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律(平成四年法律第一〇五号)は、平成四年一二月一六日に公布され、平成五年一二月一五日に施行された。これに伴い廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成五年政令第三八五号)が平成五年一二月三日に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成五年厚生省令第四九号)が平成五年一二月一〇日に、それぞれ公布され、平成五年一二月一五日から施行されたところである。
今回の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)の改正は、近年、廃棄物の輸出事例が増加し、また、廃棄物の輸入についても規制が必要な事例が見られる一方、有害廃棄物の国境を超える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約への加入及び特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の制定により有害な廃棄物の輸出入が規制されることとなったことから、有害か否かを問わず廃棄物全般の輸出入に関し、廃棄物の国内における適正処理の観点から必要な規制を行い、その適正な管理の徹底を図ることとしたものである。ついては、改正後の廃棄物処理法の運用に当り、左記事項に留意の上、遺漏のないようにされたい。
なお、昭和六〇年三月一八日付け衛産第一六号当職通知「産業廃棄物に係る国際移動の適正な実施について」は廃止する。

第一 廃棄物の輸出に関する事項

廃棄物の輸出については厚生大臣の確認が必要とされたが、これは、廃棄物の国内処理の原則を具体化し、また国内の排出事業者責任の空洞化や、国外での安易な処理が行われることにより国内での適正処理に支障をきたすことを防止する観点から定めたものであること。
そのため、確認の要件として、その輸出が国内においてはその設備及び技術に照らし適正に処理されることが困難であると認められるもの又は輸出の相手国において再生利用されることが確実であると認められるものに限られることとされ、さらに、廃棄物処理基準を下回らない方法により処理されることが確実であると認められることと規定されたこと。また、申請できる者として、廃棄物の処理責任を負うべき者、すなわち、一般廃棄物については市町村及び排出事業者に、産業廃棄物については排出事業者、都道府県及び市町村に限られるものとされたこと。
なお、自らの日常生活に伴って生じた一般廃棄物を携帯して輸出する者、本邦から外国までの航行に伴い生ずる廃棄物を輸出する者等については、廃棄物の不適正処理、処理責任の空洞化のおそれが少ないことから、例外として確認が不要であることとされたこと。

第二 廃棄物の輸入に関する事項
 1 廃棄物の輸入の許可

廃棄物の輸入については厚生大臣の許可が必要とされたが、これは、排出過程や成分について不明である国外発生廃棄物が輸入されると国内の廃棄物処理体制に直接の影響を与えるため、我が国において適正に処理される場合にのみ輸入を認めることとしたものであること。
そのため、輸入の許可の要件として、国内におけるその国外廃棄物の処理に関する設備及び技術に照らし、国内において適正に処理されると認められることと規定されたこと。また、輸入の許可を申請できる者として、産業廃棄物処分業者、特別管理産業廃棄物処分業者、産業廃棄物処理施設を有する者又は廃棄物の処理に係る試験研究機関に限られるものとされたこと。
なお、航行廃棄物、携帯廃棄物、外国から本邦までの航行に伴い生ずる廃棄物を輸入する者等については、国内における不適正処理のおそれが少ないため、許可が不要であることとされたこと。

 2 廃棄物を輸入した者の特例

輸入された廃棄物は航行廃棄物及び携帯廃棄物を除き、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二条第四項に規定する産業廃棄物に当たるものとされたが、これは、輸入された廃棄物について市町村に処理責任を負わせることが適当でなく、輸入者の責任において処理されるべき廃棄物として取り扱うことが適当であることによるものであること。したがって、輸入者のうち事業者でない者に対しても、輸入された廃棄物を事業活動から生じた産業廃棄物とみなして法律の適用を行うこととしたものであること。また、輸入者の処理能力等に照らして輸入が許可されることを踏まえて、許可を受けて輸入した廃棄物については処分の委託ができないものとされたこと。
なお、航行廃棄物及び携帯廃棄物については、輸入者に処理責任を課す必然性に乏しいこと、現状において国内の適正処理の観点から問題が生じていないこと等の理由により、あえて産業廃棄物とはしないこととしているが、船舶の航行に伴い生ずる廃油等従来から産業廃棄物であるものについては、当然に産業廃棄物とされていること。

 3 輸入された廃棄物の処理基準

輸入された廃棄物については航行廃棄物及び携帯廃棄物を除き産業廃棄物として取り扱われることとなるが、輸入された廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準については、その性状を踏まえ、原則として国内において発生した廃棄物と同様の基準を適用することとしたこと。すなわち、国内で発生していれば一般廃棄物(特別管理一般廃棄物を除く。)となるべきものについては廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第六条に規定する産業廃棄物処理基準の中で一般廃棄物処理基準を、国内で発生していれば特別管理一般廃棄物となるべきものについては、同令第六条の四に規定する特別管理産業廃棄物処理基準の中で特別管理一般廃棄物処理基準をそれぞれ準用し、適用することとしていること。ただし、国内で発生していれば特別管理一般廃棄物となるべきPCBを使用する部品が輸入された場合にあっては、特別管理産業廃棄物であるPCB汚染物の処理基準によることとしたほか、輸入された廃棄物については、海洋投入処分及び洋上焼却が禁止されたこと。また、感染性産業廃棄物及び特定有害産業廃棄物についての排出施設の限定は、輸入された廃棄物については適用しないこととされたこと。

第三 その他の事項
 1 行政処分に関する事項

報告の徴収、立入検査及び措置命令について新たに厚生大臣の権限が設けられたが、これは、輸出の確認及び輸入の許可の制度の実効性を確保するために、輸出者及び輸入者に限定して報告徴収及び立入検査の権限を、輸入者に限定して措置命令の権限を行使することができるようにしたものであること。
なお、輸出される廃棄物及び輸入された廃棄物についても、国内での適正な処理を確保するために行う報告の徴収、立入検査、改善命令及び措置命令の権限は、従来どおり都道府県知事(保健所設置市の市長を含む。)が行使するものであること。

 2 その他の事項

その他、厚生大臣の確認を受けずに廃棄物を輸出した者及び厚生大臣の許可を受けずに廃棄物を輸入した者に対する罰則の規定を設ける等必要な規定の整備を行ったこと。