法令

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告示

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廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部改正について
(昭和53年8月21日)



本則


(各都道府県・各政令市廃棄物処理担当部(局)長あて厚生省環境衛生局水道環境部環境整備課長通知)
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(昭和五三年厚生省令第五一号)の施行については、別途環整第八九号厚生省環境衛生局水道環境部長通知により指示されたところであるが、なお、左記事項に留意の上、その運用に遺憾なきを期されたく通知する。

一 し尿浄化槽の維持管理に関する事項
 (一) 処理対象人員五○○人以下のし尿浄化槽の管理者にあつては、昭和五五年一月一日以降、し尿浄化槽の維持管理につき、一年以内に一回、公的機関による検査を受けることとなるが、このことは廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和四六年厚生省令第三五号。以下「規則」という。)第四条の二第三項第一号の規定に基づく槽及び付属機器の機能の状態に係る定期点検の義務に変更を加えるものではないので、その旨、指導の徹底を図るとともに、し尿浄化槽の維持管理上更に必要がある場合には、規則第四条の二第三項第二一号の規定により、「専門的知識、技能及び相当の経験を有する者」による点検を受けるよう指導されたいこと。
 (二) 規則第四条の二第三項第一五号は、近年、殺虫剤、洗剤、防臭剤、衛生用品等により、し尿浄化槽の正常な機能が妨げられる例があることに照らし、これらの適正な使用を求めたものであるが、同号において「洗剤」とは洗浄の用に供される塩酸を含むものであること。又、「衛生用品等」とは、薬事法施行令別表第一に掲げる医療用具たる衛生用品、薬事法第二条第二項に規定する医薬部外品たる生理処理用品等をいうものであること。
 (三) 規則第四条の二第三項第二一号の「専門的知識、技能及び相当の経験を有する者」とは、昭和四六年一○月一六日付環整第四三号環境衛生局長通知第二の2の「厚生大臣の認定する講習会の課程を終了した者であつて相当の経験を有する者又はこれと同等以上の能力を有する者」をいうものであること。
 (四) 規則第四条の二第三項第二二号の規定により、し尿浄化槽の維持管理に関する記録の作成及び保存が義務付けられたが、これによりし尿浄化槽の管理者は、規則同条同項第二○号の規定による検査の記録及び規則第七条第九号の規定によりし尿浄化槽清掃業者から交付された点検及び清掃の記録を保存することが必要となるものであること。
二 一般廃棄物処理業に関する事項
 (一) 規則第二条第二号の改正により、し尿浄化槽の清掃の当該し尿浄化槽の清掃に係る汚でいの収集、運搬又は処分を併せて行おうとする者は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四五年法律第一三七号。以下「法」という。)第九条第一項の許可と併せて法第七条第一項の許可を要することとなつたので、その適格性を審査するに当たつては、し尿浄化槽の清掃については法第九条第二項に規定する許可要件との適合性を、し尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分については法第七条第二項に規定する許可要件との適合性を併せて判断しなければならないものであるので、この旨管下市町村に周知徹底されたいこと。
 (二) 規則第二条第二号の規定の施行の際、現に法第九条第一項の許可を得て、し尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分を行つている者について、市町村長が附則第三項後段の規定により附款を付す場合にあつては、法第九条第一項の許可の許可証を一時返納させ、当該許可証に改正省令附則第三項後段に該当する者であることを記した上、し尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分に係る附款を付し、再交付する等の措置を講じることになるので、その旨管下市町村を指導されたいこと。なお、特に附款を付さない場合においても、前記と同様、許可証を一時返納させ、その者がこの改正省令の規定により、法第七条第一項の許可を得たものとみなされる者であることを明確にした上、許可証を再交付する等の措置を講ずることが望ましいので、その旨管下市町村を指導されたいこと。
 (三) 市町村がし尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分を行い法第六条第六項の規定により手数料を徴収する場合には、法第七条第一項の許可を得て当該市町村の区域内でし尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分を行う者は同条第四項の規定により市町村の徴収する料金の額をこえる料金を受けてはならないので、この旨管下市町村に周知徹底されたいこと。
 (四) 規則第二条第四号は、一般廃棄物を原則として無償で引き取り、専ら再生利用のみを行つている者について、その再生利用が確実に行われると市町村長が認める場合には、許可を要しないものとしたものであること。
 (五) 再生利用の認定は、再生利用の主体、目的及び方法並びに取引関係等を特定して行うものとし、認定を受けようとする者の申請による個別の認定により行うものであり、その場合の認定基準、手続については昭和五三年三月二四日付環産第九号厚生省環境衛生局水道環境部参事官通知による産業廃棄物の再生利用業者の個別指定の例によるものであるので、その旨管下市町村を指導されたいこと。
三 その他
 (一) 一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設の構造又は規模の変更のうち、法第八条第一項又は第一五条第一項に規定する届出を要しない範囲については、規則第二条の五又は第一○条の五の規定により主要な設備の変更を伴わず、かつ、処理能力の一○パーセント以上の変更を伴わない場合に限定されたものであること。
 (二) し尿浄化槽清掃業の許可の技術上の基準のうち、規則第六条第三号に規定する「自吸式ポンプその他の汚でいの引出しに適する器具」には、バキユーム式の汚でい収集運搬者が含まれるものであること。