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廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令に規定する廃棄物の収集、運搬、処分等の基準及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令に規定する埋立場所等に排出する廃棄物の排出方法に関する基準の改正について
(平成4年8月31日)



本則


環境事務次官・厚生事務次官から各都道府県知事・政令市長あて
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律(平成3年法律第95号)及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令(平成4年政令第218号)により、廃棄物の処理及び清掃に関する法律並びに廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部が改正され、平成4年7月4日から施行された。廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正の趣旨、概要等については別途平成4年8月13日付け厚生省生衛第736号により厚生事務次官名で通知したところであるが、廃棄物の収集、運搬、処分等の基準及び埋立場所等に排出する廃棄物の排出方法に関する基準の改正については、下記事項に十分留意し、その円滑な施行に万全を期されたく命により通知する。

1 基本的考え方
  廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)の改正により、一般廃棄物及び産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生じるおそれがある性状を有するものをそれぞれ特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物として定め、通常の一般廃棄物又は産業廃棄物の収集、運搬及び処分(再生を含む。)の基準(以下「収集、運搬、処分等の基準」という。)とは別に、特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物の収集、運搬、処分等の基準を定めることとされた。また、廃棄物の収集、運搬、処分等の基準を定めるに当たっては、収集又は運搬、最終処分を除く処分(以下「中間処理」という。)又は再生、埋立処分、及び海洋投入処分の区分に応じ、定めることとした。
  新たに定められた特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物については、その処理に当たって人の健康又は生活環境に及ぼす被害を防止することを基本として収集、運搬、処分等の基準を定めるとともに、一般廃棄物及び産業廃棄物の収集、運搬、処分等の基準についてもその強化を図った。なお、特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物を一定の方法により中間処理することにより生じた廃棄物については、それぞれ通常の一般廃棄物及び産業廃棄物として処分することになる。
  また、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令に規定する埋立場所等に排出する廃棄物の排出方法に関する基準に関して、規制を強化した。
2 収集又は運搬の基準について
  従来、廃棄物の保管又は積替えが適正に行われていない事例がみられたことから、廃棄物の保管及び積替えの基準を設け、その適正化を図る等収集又は運搬の基準の強化を図った。
3 中間処理又は再生の基準について
  中間処理又は再生の基準においては、廃棄物の減量化及び再生を適正に推進するうえで必要な基準を設けるとともに、廃棄物の焼却は焼却設備を用いて行うなどの基準を設け、中間処理及び再生の適正化を図る等、中間処理又は再生の基準を強化した。
4 埋立処分の基準について
  廃棄物の埋立処分に当たって、人の健康又は生活環境の保全上支障が生じないよう廃棄物の特性に応じて一定の性状にしたものに限り埋立処分を行うことができること、より信頼性の高い埋立処分及び最終処分場の確保を図る観点から安定型最終処分場に搬入される産業廃棄物の選別等の措置を講ずることなどの規制の強化を図った。また、船舶から埋立場所等に排出する廃棄物の排出方法に関する基準についても、一定の特性を有する廃棄物について、一定の性状にしたものに限り排出することができることとした。
5 海洋投入処分の基準について
  海洋環境に影響を及ぼすおそれがある特性を有するものについては、従来からその海洋投入処分を禁止していたが、廃石綿等一定の性状を有するものについても海洋投入処分を禁止することとした。
6 経過措置について
  廃棄物の処理に当たって一定の処理施設の整備を新たに必要とする基準の適用については、一定期間、その適用を猶予する旨の経過措置を設けた。