環境関連セミナー 廃棄物・環境セミナーウィーク2018in関西

御礼

 このたびは「廃棄物・環境セミナーウィーク2018in関西」に多くのご参加をいただき、また、開催前後には、さまざまなお問い合わせを頂戴しましたこと、誠にありがとうございました。中国の環境規制による廃プラ処理の行方、人手不足や企業買収など、産廃や解体事業者を取り巻く環境の変化に呼応した、建設系廃棄物事業の変容など、3日間で合計6本のセミナーを開催し、のべ293名のご参加を賜りました。
 「廃棄物・環境セミナーウィークin関西」は、2012年の初開催から、おかげさまで今回で通算7回目となりました。回を重なるごとに、「このテーマ」「この講師」であるから聴講した、というお声を多数頂戴するようになっております。今後も、環境・廃棄物分野を取材する当社編集部と現場を熟知した、話題豊かな講師陣とともに、最新動向とビジネスのヒントをお届けしております。
 これからも弊社媒体はもちろん、こうしたセミナーの実施などを通じ、読者・参加者の皆さまに向けた、よりよい情報発信をできるよう努めて参りたいと存じます。今後とも引き続きよろしくお願い申し上げます。
2018年10月 セミナー事務局

各セミナーTOPIC

【A】「木質バイオマス発電の新分野と今後の展望〜2MW未満、ガス化熱電併給〜」
◆広がるバイオマス市場の最新動向、海外との比較も
FITが始まって以降、急激に増えた木質バイオマス発電事業がテーマです。海外事情や新分野となる出力2MW未満の発電、ガス化熱電併給設備の国内初の事例にポイントをしぼりました。最新動向として、国内の認定容量の推移、海外(主にFIT先行国のドイツ)との比較の上で、日本のFITの行き先を見据えた解説がありました。事例報告では、約2MWの発電所、また国内初の小規模ガス化熱電併給施設を運営する各登壇者から、それぞれの目的や課題などが紹介。とても聞き応えがありました。
【B】食品リサイクル“最新”動向〜バイオガス化事業の可能性を探る!〜
◆進化するバイオガス化技術を共有、事業ヒントに
近年、食品リサイクル手法の中でも特に注目されている“バイオガス化”に焦点を当てました。基調講演では、副産物である消化液の有効利用について「運搬」という側面からアプローチ。最新研究結果を交えながら、その課題と解決方法に迫りました。続いての事例紹介では、最新の2施設が登場。原料の収集からシステム概要、発電に至るまで、さまざまな工夫や苦労点に関する報告があり、多くの事業ヒントが得られるセミナーとなりました。
【C】中国の環境規制と廃プラ処理〜再生ペレットの国内生産とアジア輸出の原料利用〜
◆混沌とする廃プラの行方、国内外の具体事例が好評
中国が環境規制で廃プラ輸出ができなくなり、日本国内に滞留した廃プラの出口が課題です。廃プラ国内利用を見つけ出すことが急務となっており、排出者も「今まで有価物だった廃プラは、今や処理費用が必要になった。しかも、どんどん上がっている」と、声が上がるものの、混沌とした状況は続いています。国内再生の専門事業者とアジアに拠点を持つ企業から、より具体的な話を聞けて良かった、という声が数多く聞かれました。
【D】雑品スクラップとこれからの金属リサイクル〜激変するメタル循環の新たな一手〜
◆関連法令から輸出の状況までを総ざらい
喫緊の課題となっている雑品スクラップについて、関連法令から輸出の状況、最新の事例にわたって紹介しました。有害物を含む使用済み電気電子機器が、その他の金属スクラップと混合されて輸出され、海外でリサイクルされていると見られていた流れから一転する、昨年の改正廃棄物処理法で設けられた新たな規制、雑品輸出の歴史などを解説。「雑品(=資源)の国内回帰」にどう立ち向かえばよいのか、ビジネス化は可能なのか、といった視点でのヒントも例示されました。
【E】建設系廃棄物事業の変容〜人手確保・企業買収・労務対策で攻めのビジネス〜
◆激変する建廃処理ビジネスに、攻めの経営へのヒント
近年、解体・建廃処理業界で課題となっている「人手不足」と「企業買収」、「労使トラブル」にスポットを当てたセミナーでした。特に、人手不足については、ベトナムはじめ近隣諸国から採用している経営者の話しを聞き、「実際に外国人を採用した場合のメリット・デメリットを聞けた。事業のヒントになった」とする声が多く聞かれました。また、急増する労使トラブルでは、事業を経営していく上で、法令順守がいかに大切かを考えさせられました。
【F】改正廃棄物処理法の最新動向〜政省令のポイント解説から不適正処理事案の判例まで〜
◆実務に役立つ徹底解説で高評価
改正廃棄物処理法が今年4月に施行されたことを受け、廃棄物処理の実務に携わる方にとって不可欠となる、その政省令の具体的な内容を解説するセミナーでした。今後の通知などで変更が見込まれる課題の他、近年の不適正処理事案とその判決についても紹介しました。各項目の根拠となる資料を挙げながらの講義に、聴講者からのアンケートでは、「大変分かりやすかった」「非常に勉強になった」と全員が高評価であったのは、大変うれしいことでした。

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