産業廃棄物基礎データ(平成8年度)
−平成11年2月厚生省発表−

5.産業廃棄物の処理状況
〔産業廃棄物排出・処理状況調査(平成8年度実績)による〕

○中間処理による減量化が増加し、最終処分量が減少
  • 中間処理による減量化量  約 1億8,700万トン(46%) (前年度45%)
  • リサイクル量       約 1億5,000万トン(37%) (前年度37%)
  • 最終処分量        約 6,800万トン(17%) (前年度18%)



@ 処理フロー

総排出量約4億500万トンのうち、中間処理されたものは約3億1,800万トン(全体の79%)、直接再生利用されたものは約5,300万トン(13%)、直接最終処分されたものは約3,300万トン(8%)となっている。

また、中間処理された産業廃棄物3億1,800万トンは、約1億3,200万トンまで減量化され、再生利用(約9,700万トン)または最終処分(約3,400万トン)されている。
結局、排出された産業廃棄物全体の37%にあたる約1億5,000万トンが再生利用され、17%にあたる6,800万トンが最終処分されている。

全国産業廃棄物の処理フロー




A 総排出量、最終処分量、減量化量、再生利用量の推移

前年度の排出処理状況と比較すると、再生利用量は平成7年度が1億4,700万トン(全排出量に対する割合は37%)に対し1億5,000万トン(同37%)と横ばいで推移している。
減量化量は平成7年度が約1億7,800万トン(同45%)に対し、約1億8,700万トン(同46%)と増加している。
最終処分量については、平成6年度が約8,000万トン、平成7年度が約6,900万トンと減少したのに対し、さらに平成8年度も約6,800万トンと引き続き減少傾向にある。


H2年度 H3年度 H4年度 H5年度 H6年度 H7年度 H8年度
最終処分量 8,900 9,100 8,900 8,400 8,000 6,900 6,800
減量化量 15,500 14,900 15,300 15,700 17,000 17,800 18,700
再生利用量 15,100 15,800 16,100 15,600 15,600 14,700 15,000
単位:万トン


B 産業廃棄物の種類別の処理状況

産業廃棄物の種類別に見ると、再生利用率が高いものは、鉱さい(79%)、金属くず(77%)、動物のふん尿(75%)、建設廃材(71%)等であり、逆に再生利用率が低いものは、廃アルカリ(6%)、汚泥(7%)、ゴムくず(16%)、廃酸(20%)等である。
最終処分の比率が高い廃棄物は、ゴムくず(63%)、ガラスくず及び陶磁器くず(60%)、動物の死体(49%)、廃プラスチック類(47%)等である。