循環経済新聞・バックナンバー“2021年9月度”

9月6日号ダイジェストニュース
◇総額7478億円
プラ資源循環など推進/2022年度概算要求
- 環境省 -
 環境省は8月30日、2022年度概算要求額が一般会計とエネルギー対策特別会計、東日本大震災復興特別会計の合計で6671億円、「新たな成長推進枠要望額」の806億円と合わせると総額7478億円になることを発表した。対前年度比では112%になる。

◇家電プラを水平リサイクル
日本と中国などの4社が連携/量販店のPB洗濯機で実現
- エコマテリアル -
 プラスチックリサイクルを手掛けるエコマテリアル(本社・東京、千葉鴻儀社長)は、大手家電量販店に協力して、使用済み家電由来のミックスプラスチックを選別・再生して、大手家電量販店の家電PB製品に使用し「家電から家電への水平リサイクル」を実現させた。これにより洗濯機のPB製品は1台につき約6~10キログラムのCO2削減を実現できている。

◇希少金属の供給強化
発展対策2.0を策定
- 韓国政府 -
 韓国産業通商資源部は8月、レアメタルなどの安定供給を強化するべく「希少金属産業発展対策2.0」を策定した。“希少金属安心国家”の実現に向けて、指定する35種のレアメタル・レアアース、供給懸念のある金属資源について、確保・備蓄・循環の強化や関係企業の成長支援などを進めることで、先端産業の発展やカーボンニュートラル社会に貢献する狙いだ。

◇北九州市に廃油発電の施設竣工
出力0.9MW、10月本稼働へ
- 小寺油脂 -
 小寺油脂(福岡県古賀市、原田典元社長)は、北九州市に廃食用油を活用した発電事業を行う施設を竣工した。ストレートベジタブルオイル(SVO)に水を1~2割混ぜて乳化した燃料を使い、ディーゼル発電を行うもので、約3年前にFIT認定を取得して準備を進めていた。総工費は約3億円。出力は0.9メガワットで、発電した電気は九州電力に売電する。現在は試験運転を行っており、10月初旬の本格稼働を目指す。

◇汚染土を洗浄処理
3年目迎えフル稼働体制
- 六ケ所ソイルセンター -
 汚染土壌処理を手掛ける六ケ所ソイルセンター(青森県六ケ所村、岡田大代表)は、プラント開設から3年目を迎えてフル稼働体制に入った。

◇青年部主体で一斉清掃
2t車2台分のごみを収拾
- 宮崎県循環協 -
 (一社)宮崎県産業資源循環協会(田村努会長)は、近年多発する自然災害への対策の一環として、県内市町村と災害廃棄物処理協定の締結を進めるなどの地域貢献活動を続けている。その取り組みの一つとして、7月16日には、同協会青年部(長友剛部会長)が主体となり、宮崎市内のサンマリーナ宮崎周辺で一斉清掃を行った。

◇有機質肥料の売上125%増
魚エキスを原料に使用
- 大成農材 -
 有機質肥料の製造・販売等を手掛ける大成農材(広島市、杉浦朗社長)は、魚エキスを含んだ100%有機原料の肥料「バイオノ有機s」の今年1~7月の売上が2013年の同時期と比べ、125%増になったと明らかにした。農林水産省が5月に策定した「みどりの食料システム戦略」の影響が大きいとしている。

9月13日号ダイジェストニュース
◇沖縄で管理型23万m3が完成
7品目で20年の計画/浸出水対策を強化
- 倉敷 -
 沖縄で最大クラスの処理施設を持つ倉敷(沖縄県沖縄市、南秀樹社長)は、県内うるま市に、島内最大規模の管理型処分場を完成した。9月下旬から受け入れを開始する。

◇全国初PET再生協定の締結
地域完結で役割が明確
- 姫路市/FIGP/キンキサイン/伊藤園 -
 姫路市は、遠東石塚グリーンペット(略称:FIGP、茨城県境町、安田真一社長)と地元飲料メーカーのキンキサインと飲料大手の伊藤園の4者で8月23日に「ペットボトル資源循環型リサイクル実施に関する事業連携協定」を締結した。来年の4月1日から回収したPETボトルが再びボトルに戻る仕組みが開始となる。地域内で完結する協定は全国初となる。

◇プラRでモデル事業
ICT活用で分別回収
- アミタ/神戸市 -
 幅広い環境関連事業を展開するアミタは、神戸市でプラスチック資源をターゲットとした地域資源回収ステーションの運営モデル事業に取り組む。同社が展開する、ICTを活用した資源回収とコミュニティ活性化の統合拠点「MEGURU STATION(めぐるステーション)」を市内に設置し、住民参加による品目別プラスチック回収やリユース、地域のコミュニティ活性化を目指す。

◇岐阜でバイオマス発電所着工
木質専焼で出力7500kW
- 中部電力/丸紅 -
 中部電力(名古屋市)と丸紅は8月19日、岐阜県神戸町で木質専焼バイオマス発電所の建設工事に着手した。発電出力は7500キロワットで、年間発電量は一般家庭約1.7万世帯分に相当する約5300万キロワット時を見込む。主に岐阜県内産の未利用間伐材等を燃料とし、FITを利用して中部電力パワーグリッド(名古屋市)に売電する。2023年3月の運転開始を目指す。

◇発生土の土質改良プラントに基準
来年2月にも認証制度/第1回通常総会で明示
- 全国建設発生土リサイクル協会 -
 今年6月に発足した(一社)全国建設発生土リサイクル協会(東京・千代田、赤坂泰子理事長)は、新たに建設発生土土質改良プラント認証制度検討委員会(委員長・勝見武京都大学大学院地球環境学堂・学舎長 教授)を設置し、2022年2月をめどに認証制度の創設を目指す。

◇有機溶剤の洗浄機が好調
全国網羅の収集許可も活用
- リサイクルグループ -
 液状産廃の処理や洗浄機の製造・販売で実績を重ねるリサイクルグループ(大阪府東大阪市、大天政輝社長)は、今期、ユーザーに洗浄機を十数台導入できたことから「設備投資の意欲が高まっている」と判断して力を入れることを明らかにした。

◇作業現場の安全対策ソフト発売
監視カメラに危険検知機能拡張
- ネクストシステム -
 ネクストシステム(福岡市、藤田義生社長)は8月24日、作業者が危険箇所に接触しようとした際、アラート検知できる機能を監視カメラに拡張するソフトウェア「VPエリア内異常検知アプリケーション」を発売した。パナソニックi―PROセンシングソリューションズ製専用のソフトで、全5種に対応する。作業現場の安全対策として、提案を進めていく。

9月20日号ダイジェストニュース
◇日量90t2号炉で150t処理に
廃熱使い高度電池リサイクル/数千種類でバイナリー発電も
- 山陽レック -
 産廃の収集運搬と焼却を中心とする多彩な中間処理で実績を重ねる山陽レック(広島市安佐北区、中川明雄社長)は、9月から日量90トン処理能力を持つ第2焼却工場を稼働した。1号炉の同60トンと合わせて同150トンの処理物を受けることができる。廃熱を使って高度な金属リサイクルも完結。バイナリー発電で冷却水と廃熱を有効利用して発電機を作動させた。一般廃棄物の施設許可も取得しているため、災害廃棄物等にも対応。現在、8月豪雨のときの安芸高田市や北広島町の災害廃棄物を受け入れている。

◇廃棄割合は減少で3R伸長
新規供給から51万t/国内衣類の動向
 日本国内の衣類の新規供給量は、合計81.9万トン(2020年)に対し、9割に相当する計78.7万トンが事業所や家庭から使用後に手放されると推計される。20年3月に発表された「環境省令和2年度ファッションと環境に関する調査業務―ファッションと環境調査結果―」(日本総研)によると、新規供給量の中で、廃棄される量は、51万トンで手放される衣類の64.8%を占めることが判明した。

◇二次電池の水平R
リスク鉱物を再資源化
- 住友金属鉱山 -
 住友金属鉱山は、使用済みリチウムイオン電池(LiB)などの二次電池から、供給リスクの高い金属資源3種をリサイクルできる新たなプロセスを開発した。世界初となる独自のリチウム回収技術を開発すると同時に、既存のニッケル・コバルトの再資源化工程を最適化することで、回収金属の高純度化にも成功。LiB用正極材の原料として再利用できることも実証している。

◇食品廃棄ゼロエリア創出へ
地域脱炭素に貢献も
- 環境省 -
 環境省は、食品ロス削減と食品リサイクルを通じた「食品廃棄ゼロエリア」の創出・拡大を目指す。6月に国・地方脱炭素実現会議が示した「地域脱炭素ロードマップ」で、重点施策として資源循環の高度化を通じた循環経済への移行があげられたことを踏まえ、自治体や事業者が特定のエリア内で、地域ごとに最適な方法で食品廃棄のゼロを目指す取り組みを促進する。

◇新たなプロジェクトチームが発足
技術者中心に課題解決へ/定時総会を開催
- 泥土リサイクル協会 -
 (一社)泥土リサイクル協会(愛知県稲沢市、木村孟理事長)は、8月20日に名古屋市内で第17回定時総会を開催した。コロナ禍の影響により2年ぶりの総会となり、この間、泥土リサイクル活性化プロジェクトチームを発足させている。同協会の理事である排出業者の中堅技術者を中心に組織し、情報提供・課題抽出を行い、企業としての枠を超え業界全体に適切なアイデアを創造し最適な再生利用方法・スキームの立案・発信を行っている。

◇環境出前講座1年半ぶり
八代市小学生が生ごみから野菜
- 熊本産資協会青年部会 -
 (一社)熊本県産業資源循環協会・青年部会は、8月6日、熊本県八代市の小学生親子を対象にした八代青年会議所ローカルフードサイクリングの中で、環境出前講座を実施した。県内の新型コロナ感染拡大以降、1年半ぶりの環境出前講座となった。青年部会の髙木繁幹事(髙木栄商店)と部会員5名、事務局1名で講座を担当した。

◇高性能のソーター、マテハン
宮城の処理施設で採用
- サナース -
 サナース(横浜市、海老原豊社長)は、宮城県の中間処理施設にシュタイナート社製「KSSコンビネーションソーター」、ゼネボーゲン社製「定置型電気式マテリアルハンドリングマシーン835」「マルチローダー355E」をそれぞれ納品した。産廃・解体・金属リサイクルの多角経営を進めるイーストコア(宮城県岩沼市)が、今年8月の廃棄物破砕や鉄・非鉄スクラップの複合リサイクルセンター「EAST CORE 岩沼 ENSA」の開設に際して導入したもの。

9月27日号ダイジェストニュース
◇破砕・選別が竣工
福島の全面改修が終了
- 恵和興業 -
 恵和興業(仙台市、笹川慎太郎社長)は、福島市郊外の建廃中間処理施設「ケイワ・リサイクルセンター福島」内に混合廃棄物の破砕・選別施設を開設。2019年3月から進めてきた全面リニューアルが完了し、9月12日に現地で竣工式・起動式を開催した。

◇4カ月続く単価高水準
フレーク59円高値持続/国別/PET輸出動向
 廃プラ輸出量の7月までの4カ月間は、増加していたマレーシアが7月に減少に転じた。ベトナムも6、7月と続けて微減、韓国は前年よりは増加、タイは同レベルとなった。台湾は、6、7月連続で増やした。

◇業界初のガシャポンR
循環スキームを確立
- バンダイナムコグループ -
 エンターテインメント大手のバンダイナムコグループは9月10日、プラスチック資源循環の取り組みとして「ガシャポン カプセルリサイクル」を開始した。年間400万個相当の空カプセルを回収するとともに、二次素材で生産した「リサイクルエコカプセル」を市場へ投入。プラスチックごみ排出の削減や枯渇資源の使用抑制を目的に、ガシャポンの空カプセルの循環スキームを確立した。

◇堆肥化施設が再稼働
都市型の食リ推進/段階的に能力増強へ
- イズミ環境 -
 東京都八王子市内の準工業地域で、2013年4月以降、臭気問題によって食品リサイクル堆肥化施設「八王子バイオマス・エコセンター」の操業を約8年間停止していたイズミ環境(同市、伊藤嘉高社長)は、今年2月から施設の再稼働を開始している。この間、技術的な課題への対応と住民とのリスクコミュニケーションを重ねて再稼働に至ったもので、今後、稼働状況を確認しながら段階的に処理能力を増強していく。

◇セメント原燃料の出荷好調
倉庫増設で受入強化
- ただおザウルス -
 ただおザウルス(山口県周南市、多田尾隆幸社長)は、混合廃棄物や木くず、廃タイヤ等を中間処理する光工場(山口県光市)で2棟の保管倉庫を増設した。増設面積は約300平方メートルと約200平方メートルで、受入物を合わせて2000立方メートル保管できる。もとは空き地や屋外ピットであった場所を整備。ヤードの屋内化とともに、木くずのチップ増産に伴う置き場の確保が狙い。また、同社が強みとするセメント原燃料の供給が伸びており、受け入れ強化にもつなげる。

◇不法投棄防止巡回パトロール実施
廃棄物回収して撤去も
- 和歌山循環協 -
 (一社)和歌山県産業資源循環協会(松田美代子会長)は9月9日、わかやまごみゼロ活動として「不法投棄防止巡回パトロール」を実施した。協会員18人を含めて合計20人が参加して、1トントラックと軽トラック各1台分を撤去した。

◇NETIS登録で反響大
ダンプアップしないトレーラーが好調
- トップアローズ -
 トップアローズ(横浜市、矢﨑克実社長)は同社の販売するダンプアップしないセミトレーラーダンプがNETISに登録(登録番号KT‐210044‐A)され、納入実績を伸ばしている。

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