廃棄物新聞・バックナンバー“1999年3月度”




3月 1日号ダイジェストニュース

◇産廃ガス化溶融で三菱マテリアルと共同処理事業
千葉で2000年度操業へ
- 川崎製鉄 -
川崎製鉄が千葉製鉄所に建設を進めていた日量300トン処理能力のガス化溶融炉が5月半ばにも完成、7月にも実証稼働に入る見込みとなった。産廃処理施設として2000年度から操業する。昨年12月には同社と三菱マテリアルの共同出資による処理会社「ジャパン・リサイクル」が発足。プラントから回収したガスを製鉄所の燃料ガスとして利用する。

◇ダイオキシン対策炉を完成
総工費10億円かけ全面改修
- オオノ開發 -
オオノ開發(本社・愛媛)は、新たなダイオキシン規制に対応すべくこのほど、総工費約10億円を投じ自社の既存焼却炉を大幅に改良。1月には火入れ式を行い調整を終え本格稼働へ入っている。導入したのは乾留式2段焼却炉4基で、毎時1.6トンの処理能力を持つ。1日あたり8時間稼働で4基あわせて51.2トンの産業廃棄物を焼却できる。

◇総排出量横ばい、最終処分量微減
96年度の産廃・一廃データまとまる
- 厚生省 -
厚生省はこのほど、96年度の産廃および一廃の排出処理状況を取りまとめた。産廃排出量は4億500万トンと前年度約3億9,400万トンに比べ微増だが、ここ数年はほぼ横ばい傾向にある。一廃排出量は5,110万トンでこちらも前年度5,069万トンに比べ微増。横ばいというより、92年度以降、年々わずかずつ増える傾向にある。

◇業者と排出元に廃石膏対策の方針示す
施設整備と排出基準で働きかけ
- 関東建廃協 -
関東建設廃材処理業共同組合の阿部宏史専務理事は2月17日、本紙取材に応え、建廃協で廃石膏ボード処理に関する対応策として、可能な限り今年の6月17日までに首都圏に2-3カ所のリサイクル施設を確保する方向で組合員の処理業者や建設業界に協力を働きかけていることを明らかにした。

◇堆肥製造から廃プラなど中間処理事業に転換
新たに破砕機を導入
- 成和環境 -
成和環境(本社・愛知県)はこのほど、弥栄工場(愛知県豊橋市)で行っていた有機性廃棄物のコンポスト事業を転換、新たに破砕機を導入、廃プラなどの中間処理事業を開始した。弥栄工場はISO14001の認証を取得していたが、現在認証機関である(財)日本品質保証機構に対して事業変更届を提出。コンポスト事業は他社との提携で継続する方針。

◇洗米汚泥を800キログラム/日堆肥化
コンポストおよび脱水機導入
- コメックス -
無洗米製造のコメックス(本社・大阪)はこのほど、脱水機とコンポスト製造機からなる汚泥処理システムを導入した。製造工程で発生する脱水スラッジを、従来は処理業社に委託して焼却していたが、コンポスト化することによって利用価値の高い堆肥が得られるとしている。

◇社員食堂の生ごみを分解、常温バクテリア実用化へ
臭い抑え、電気代も節約
- アナックなど3社 -
環境・福祉ベンチャーのアナック(本社・京都)など三社は、近隣の食堂から出る生ごみを利用して「常温発酵分解菌」の実証テストを始めた。同菌は常温域で活発化するため、ヒーターの加熱が最小限で済み電気代などを節約できるという。また、24時間でほとんどの有機物を炭酸ガスなどに分解し、臭いも少ないのが特徴。

◇高含水物をガス化燃焼、スクリュー式装置を開発
イカ内臓処理で実績も
- ウザワエンジニアリング -
ウザワエンジニアリング(本社・横浜市)はこのほど、汚泥や水産加工残渣など含水率の高い廃棄物を、連続的にガス化燃焼させる処理システム「朝凪」を新発売した。高含水物をスクリューで攪拌しながら、バーナーの熱でガス化燃焼させる独特の装置で、2月末にはイカゴロ(イカ内臓)の処理用に、水産加工業者向けの2基目(日量3立方メートル処理)を納入している。

◇6割の自治体が「廃家電=困難」
廃棄物アンケートまとめる
- 中国通産局 -
中国通商産業局ではこのほど、中国地方の自治体を対象に行った「廃棄物処理・リサイクル事業についてのアンケート」結果をまとめた。廃家電品では、対応中と対応予定を合わせて約4割。残り6割は「現状では困難」とし、2001年4月から施行される家電リサイクル法を前に、対応の遅れが懸念されている。

◇ネフロンシステム、廃油削減向けで売れ行き好調
工場油を清浄化・循環利用
- 住本科学研究所 -
住本科学研究所(本社・横浜市)が開発した工場油等の清浄管理・循環利用装置「ネフロンシステム」が電力、自動車、各種機械などのメーカーや大型ボイラーを保有する工場などに売れ行き好調で、納入実績を拡げている。




3月 8日号ダイジェストニュース

◇塩ビの高炉原料化実用化へ
2001年めどに技術確立
- 塩ビ工業・環境協会/NKK/(社)プラ処理協-
塩ビ工業・環境協会、NKK、(社)プラスチック処理促進協会の3者は2月26日、塩ビの高炉原料化リサイクルの実用化に向け、2001年3月をめどに、関連設備の建設や技術開発を図ることを明らかにした。高濃度塩ビの良質な高炉原料化技術や高純度塩酸の回収・利用実用化技術、一貫設備(破砕・造粒、脱塩素・高炉原料化、塩酸回収、高炉吹き込み等の一連の工程を行う諸設備)による連続操業技術など。

◇缶・びん等資源化施設を全面リニューアル
大阪市や京都市など京阪地区を中心に
- リ・テック -
都市ごみ資源化物の回収、分選別、圧縮等を手掛けるリ・テック(本社・兵庫)はこのほど、山崎町の中間処理工場の第1資源化ラインを全面リニューアル、2月18日から本格稼働を始めた。同社は大阪市・京都市・明石市など京阪神地区を中心に都市ごみの資源化物(びん、缶、PET、なべ・やかん等のその他金属くず)を混合収集、一廃中間処理工場で破袋・選別・圧縮等を経て、鉄・アルミ・ガラス・PETを再生原料用で出荷している。

◇県内初のダイオキシン本格対応炉が本格稼働
竣工記念の祝賀会を盛大に開催
- 沖縄県医療廃棄物事業協同組合 -
沖縄県内最大・最新設備の焼却プラントが完成した、沖縄県医療廃棄物事業協同組合では、かねてより試験運転を進めてきたが、このほど本格稼働をスタート。2月26日には沖縄市内で「焼却炉竣工祝賀会」が盛大に催された。当日は処理業界の関係者のほか、県や沖縄市、県中小企業団体中央会などから約200人が参加した。

◇自動車・家電リサイクルが事業化
西日本オートリサイクルなどが設立
- 北九州市エコタウン事業 -
北九州市が進めるエコタウン事業の一環として予定されていた「自動車リサイクル事業」と「家電リサイクル事業」が3月、それぞれ施設建設に入り、事業を立ち上げる運びとなった。自動車リサイクル事業は、事業主体として西日本オートリサイクル(本社・北九州市)を1月11日に設立。当初の資本金は2,500万円で、これまで新日鐵の工場構内でスクラップ回収・再生を手掛けてきた吉川工業が100%出資。家電リサイクル事業は事業主体として西日本家電リサイクル(本社・北九州市)が昨年12月に設立されている。東芝の100%出資。

◇民主、公明が提出
両案の内容、ほぼ同じ
- ダイオキシン法案 -
1月27日公明党は「ダイオキシン類対策特別措置法案」を、2月16日民主党・新緑風会が「ダイオキシン類汚染対策緊急措置法・廃棄物処理法改正案」をそれぞれ参議院に提出している。両案の内容はほぼ同じ。主な内容はダイオキシン類にコプラナーPCBを入れ、1日摂取量を最大1ピコcとする、大気・水質・土壌に関する環境基準や排出基準を定める点、など。

◇廃アスファルトを発生現場でリサイクル
移動式システムを提案
- イトーヨーギョー -
イトーヨーギョー(本社・神戸市)では、掘削工事で発生したアスファルト廃材を現場で再度、舗装材として活用できるシステムを提案。各地で建設業界関係者を集め、試験舗装を行うなど、導入拡大を進める。同システムは施工現場で発生した廃アスファルトを専用の移動式再生装置に投入、投入量と同等の舗装材を得られるというもの。

◇廃棄物の高炉溶融で試験開始
処理業者も参加、期待寄せる
- 大阪府立大学/ヤマゼン -
大阪府立大学とヤマゼン(本社・奈良)が共同研究を進めている「ミニ高炉計画」の実証試験が、本格的にスタートした。プラントは大阪府先端科学技術研究所(大阪府堺市)に設置し、実証試験は99年3月末までの予定だが、その後も試験を継続し、様々な性状の廃棄物について実験を行う。また、ヤマゼンではアルミ鉱さいやシュレッダーダストの処理を目的に試験を進める。

◇生ごみ処理機普及率が35%に
菌床チップにも毎年補助金
- 岐阜・安八町 -
岐阜県安八町は昨年4月、ダイオキシン対策の一環として家庭用小型焼却炉の助成金制度を廃止。新たに、生ごみ処理機の補助をスタートしたが、10ケ月間で町内約4,000戸に対し、処理機の普及率が35%に達するなど、目ざましい効果をあげている。また、町では継続して菌床チップ購入費も助成することにしており、補助を徹底している。

◇6分別収集「実施予定」の市町村は2割程度
段ボール以外は出足低調
- 2000年容器包装リサイクル法<紙・プラスチック> -
容器包装リサイクル法完全施行に伴い、分別収集を実施する予定の市町村がプラスチック製容器包装で561(全体の17.2%)、食品用白色トレーで604(同18.5%)、紙製容器包装で688(同21.1%)であることがこのほど、厚生省の調べで明らかになった。段ボール製容器包装は1,392(同42%)と多かったが、その他の容器は2000年から分別収集予定の市町村は2割程度。「検討中」や「予定なし」と答えた市町村が大半であった。

◇廃プラの高炉供給を安定化
輸送システムに注力
- ダイヤモンドエンジニアリング -
ダイヤモンドエンジニアリング(本社・富山)は、セメントキルンや鉄鋼高炉における廃プラリサイクル装置を拡充する。容器容器包装リサイクル法の完全施行を控え、セメントキルンや鉄鋼高炉での廃プラ利用は、有効なリサイクル方法として注目されており、同社では廃プラの輸送システムに注力していく方針。




3月 15日号ダイジェストニュース

◇排出者名の公表を検討
業界側は死活問題と反発
- 埼玉県 -
所沢市内など産廃焼却施設からのダイオキシン汚染が指摘されている埼玉県で、県外可燃系建廃の搬入に関する事前協議制度の導入に引き続き、今度は県内中間処理業者に処理を委託した排出企業者名を公表する施策について検討を始めた。県の情報公開請求の手続き(行政情報公開請求書)を踏まえて、民間が排出者に関する情報とするものだが、処理業界からは「営業妨害につながるもの」(鈴木勇吉(社)埼玉県産業廃棄物協会会長)と反発が強い。

◇RDF発電で実証試験開始
発電機を追加設置
- 電源開発 -
電源開発(本社・東京)は、若松総合事業所(北九州市若松区)で実施してきた「新型廃棄物固形化燃料利用発電システム実証試験(高効率RDF発電システム実証試験)」についてこのほど、新たに発電出力6,000 `hのタービン並びに発電機を追加設置。総合的なRDF発電イステムによる負荷運用性試験をスタートした。

◇ガス化炉で技術基準を規定
処理法施行規則を一部改正
- 厚生省 -
厚生省は3月3日、廃棄物処理法の施行規則を一部改正を公布し、産廃・一廃のガス化熱分解炉(ガス化改質方式の焼却施設)の技術上の基準について規定した。ガス化設備内をごみのガス化に必要な温度とし、かつこれを保つことができる加熱装置が設けられていること、外気としゃ断されたもの等の要件を満たすこととした。

◇廃瓦リサイクルでシステム提案
舗装材に再生し石川県も認定
- エコシステム -
エコシステム(本社・石川県金沢市)はこのほど、家屋解体や増改築、瓦製造工場などから発生する廃瓦を舗装材として再利用するシステムを開発、本格的な瓦リサイクル事業を展開する。なお、同システムにより製造された資材は石川県が98年11月から施行した県リサイクル製品認定制度の則り、99年2月県から認定を受けている。

◇ダイオキシン対策で閣僚会議発足
耐容1日摂取量の見直しや基本指針の策定を明示
- ダイオキシン閣僚会議 -
内閣総理大臣が主宰するダイオキシン対策関係閣僚会議がこのほど発足し、第1回会議が2月24日に開催された。政府の対策ポイントとしてダイオキシン対策推進基本指針の策定、耐容1日摂取量の見直し、ダイオキシン類に関する検査体制の整備、実態把握および国民への的確な情報提供、機動的な対応などを挙げた。

◇真鍋環境庁長官が現地視察
「わが国のTDI値、早急に策定したい」
- 所沢等3市1町焼却施設 -
真鍋賢二環境庁長官は3月9日、土屋義彦埼玉県知事、堀口真平埼玉県議会議長らとともに農産物のダイオキシン汚染報道で全国注視の埼玉県所沢市、川越市、狭山市および三芳町境(通称「くぬぎ山」)の廃棄物焼却施設を視察した。真鍋長官は「国を挙げて取り組んでいかなければならない課題。(議論になっている、わが国としての)耐容1日摂取量(TDI)も早急に策定したい」と述べた。

◇民活で一廃処理事業促進
ダイオキシン汚染修復事業等を検討
- 環境PFI研究会 -
今国会に上程されているPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)法が6月までに成立する見通しだが、プラントメーカーやシンクタンクで構成する環境PFI研究会(事務局・オストランド)はこのほど、高濃度ダイオキシン類汚染修復事業や廃棄物埋立処分事業による地域の活性化事業などを検討していることを明らかにした。

◇缶びん回収は民間委託
古紙回収は車両借り上げを検討
- 東京都・R団連<都の資源回収> -
東京都と東京都リサイクル事業団体連合会(R団連、会長・畑俊一氏)はこのほど、リサイクルの進め方について最終のまとめを行い、都が行う資源回収に関し、びん缶について都が実施する回収予定量の一部を再生資源業界に業務委託すること、古紙について都が実施する回収予定量の一部を再生資源業界から回収車両(運転手を含む)借り上げることを検討することになった。

◇食品ごみなどを連続処理
新方式の炭化装置発売
- エスケーテック -
エスケーテック(本社・新潟県)は、木くずや食品加工残渣などの可燃性廃棄物を粒状の炭にする連続炭化装置「SKシリーズ」を開発、本格販売に乗り出した。昨年末までには、新潟県内の製菓工場に納入した1号機が稼働を始めており、同工場で作った炭を近隣の堆肥センターが牛ふん堆肥の水分調整と発酵促進用に引き取るという、リサイクルの輪が実現している。

◇ダイオキシン0.25ナノに
医廃用小型焼却炉を販売
- 長瀬産業 -
長瀬産業(本社・東京)はこのほど、医療廃棄物用小型焼却炉「メディカクリーン」(製造元=ワカイダ・エンジニアリング)の販売を開始した。医療廃棄物を850 度Cで高温燃焼する。ダイオキシン類の発生量を0.25ナノc/N立方bまで抑制でき、排出基準をクリアできるとしている。毎時処理能力50`未満のタイプ「MC−50」と同100 `未満のタイプ「MC−100 」の2機種がある。




3月 22日号ダイジェストニュース

◇PRTR法案が閣議決定
廃棄物=移動量も報告対象、MSDSは事業者に義務化
- 化学物質管理・情報公開 -
環境庁・通産省の共同提案による「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案」(以下、PRTR法案)が3月16日、閣議決定された。製造業の工場などからの化学物質の環境中への排出量などの他、対象の化学物質を含む廃棄物の処理業者などへの移動量(委託処分・リサイクル量)も把握と報告の対象とするもので、排出事業者、処理業者も細かな対応が迫られる。今年6月にも成立、公布する予定。

◇廃棄物の発生抑制が大前提
廃棄物対策の考え方まとめる
- 中環審廃棄物部会 -
中央環境審議会廃棄物部会(部会長・平岡正勝京都大学名誉教授)は3月10日「総合的体系的な廃棄物・リサイクル対策の基本的考え方に関する取りまとめ」を行った。環境保全上の負のストックの蓄積は、中長期的には生活環境の悪化をもたらし、処理コストが膨大になる。廃棄物の発生抑制とリサイクルを通じた物質循環の輪の構築が、環境負荷低減による環境コストの削減と持続可能な経済社会システムに不可欠なものになっている。

◇プラ容器包装・紙容器包装の再商品化方法等を決定
原材料としての利用を優先に
- 産構審・容器包装リサイクル小委員会 -
産業構造審議会「廃棄物処理・再資源化部会」容器包装リサイクル小委員会は3月5日、2000年4月からの施行分について「プラスチック製容器包装」の再商品化方法は、第一にプラスチックの原材料及び製品として利用し、次いで油化、製鉄高炉での還元剤としての利用、ガス化の順。紙製容器包装の再商品化方法は可能な限り再び紙などの原料として利用するため、収集した紙を選別。製紙原料や古紙再生ボードなどの原材料として利用する。残りの紙は固形燃料などにした上で、燃料として利用する。

◇ほう素・ふっ素の基準値検討
最終処分基準の改正で諮問
- 環境庁 -
環境庁は3月10日、中央環境審議会(会長、近藤次郎ユ国際科学技術財団理事長)に廃棄物処理法に基づく廃棄物の最終処分に関する規準の項目追加について諮問した。同庁は2月22日に、ほう素、ふっ素、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の3項目を公共用水域と地下水の水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境規準の項目として追加し、ほう素1.0ミリグラム/リットル、ふっ素0.8ミリグラム/リットル、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素10ミリグラム/リットルと環境基準値を設定している。

◇リサイクル率、エアコン60%、テレビ55%
家電リサイクル法で原案
- 通産省 -
家電リサイクル法の施行令でさだめられる家電四品目のリサイクル率(再商品化等の基準)について、通産省と厚生省の協議がまとまり、通産省が3月11日、品目ごとの原案を公表した。原案では「再商品化の基準」として、マテリアルリサイクルが示され、熱回収は除外された。マテリアルリサイクルの率は重量ベースで、エアコン60%、ブラウン管テレビ55%、冷蔵庫50%、洗濯機50%とされた。このほかエアコンと冷蔵庫の冷媒フロンについて回収・処理を義務づけるとしている。

◇未破砕混合建廃は搬入不可に
受け皿の中間処理施設稼働
- 神戸市布施畑環境センター -
阪神・淡路大震災以来、産廃搬入が増加の一途を辿っている神戸市の最終処分場・布施畑環境センター(神戸市西区)の延命化を目的とした中間処理事業が、3月23日よりスタートする運びとなった。期間は事業開始から3ヵ年。これにともない、処分場への搬入基準も改変され、同時より適用となる。

◇亜音速エアーで焼却炉の燃焼改善図る
新設・既設炉用にシステム提案
- 大川トランスティル -
大川トランスティル(本社・新潟)は、高圧の圧縮空気を利用して焼却炉の燃焼改善を図る「CCRSシステム」の販売を強化する。既に自社製品の焼却炉を中心に150カ所以上の焼却施設に実績のあるシステムだが、ダイオキシン規制への対応では他メーカーが設置した既設炉の改造用としても、自治体や民間処理施設向けに実績を重ねており、今後は新設、既設を問わず、燃焼改善によってダイオキシン対策やばいじん量の削減を容易にする方式として各方面に提案していく。

◇ネットワークで処理業務支援
収集から処分まで統合管理
- ソフトウェアトータルサービス -
ソフトウェアトータルサービス(本社・大阪市)は4月、収集運搬および処理業者向けの情報処理システム「環境維新」を発売する。ネットワークに本格的に対応し、全業務実績データを統合管理できる。対応するOSは、Windows95/98およびWindowsNT。NTに対応したことで、大規模な情報管理システムを構築することも可能となった。

◇生ごみ収集時に高速処理
発酵機搭載車の第1号、宮崎県南郷村に納入
- 正木肇・日本生態系農業協会専務理事/新明和工業 -
日本生態系農業協会専務理事の正木肇氏と新明和工業は、生ごみを高温発酵させながら発生源を巡回する「急速高温発酵装置搭載車」(特許申請中)の共同開発を進めてきたが、第1号車がこのほど完成し、3月中にも宮崎県南郷村役場に納入されることになった。この発酵装置搭載車は、容量約2立方メートルの発酵機を2トン車に搭載したもので、今後、(有)リサ研究所(東京)が窓口となって販売を行っていく。

◇消滅型生ごみ処理機発売
高速分解の常温菌を使用
- ジャクパコーポレーション -
ジャクパコーポレーション(本社・東京)はこのほど、分解消滅型の業務用生ごみ処理機「アラン21」を新発売した。分解速度の早い常温菌の使用によって処理量の割に設置面積が小さく、かつ省エネ運転が可能という装置で、価格も日量50−65キログラム処理のタイプで320万円と、比較的低価格に設定している。今後、全国的に代理店を募集しながら初年度2億円の売り上げを目指す。




3月 29日号ダイジェストニュース

◇廃石膏ボードをセメント原料
10月めどに川崎で受入れ、新築系が対象、解体系も研究
- 太平洋セメント -
太平洋セメントは3月17日、今年10月をめどにグループ会社の第1セメント川崎工場で廃石膏ボードの受け入れを始めることを明らかにした。埼玉県浦和市内で開かれた同県産業廃棄物ゼロエミッション推進事業98年度第4回委員会の席上で公表したもので、当面は関東地方で発生する15万トン/年の新築系廃材の受け入れを視野に入れる。

◇技術評価事業を廃止
開発支援のみを実施へ
- (財)廃棄物研究財団 -
(財)廃棄物研究財団(理事長・山村勝美氏)は、3月18日に行われた理事会で、廃棄物処理技術評価事業を98年度で廃止し、新年度からは実証実験段階の支援を行う技術開発支援事業のみを行っていくことを決定した。同研究財団の技術評価事業が最近では技術評価そのものが国庫補助手続きの一環、あるいは国庫補助条件であるかのように誤解されることが多く、本来の趣旨に沿わなくなってきているとして、事業の廃止に踏み切った。

◇381社1,402小間で開催
韓国コーナーを特設
- '99廃棄物処理展・東京会場(5月25〜28日東京ビッグサイト) -
今年5月25日から28日までの4日間、東京ビッグサイトで開催される「'99廃棄物処理展(=WADEX'99)」(主催・日報)に、381社が出展、屋内1,286小間、屋外116小間の計1,402小間の開催となった。7年連続前回を上回る過去最大規模。新たに、韓国コーナーを設ける。また、3月19日東京都内で出品社説明会が行われ、170社約250人が参加した。

◇まずはハンドリングテスト
木くずのセメント利用模索
- 埼玉県ゼロエミ推進事業 -
3月17日に開かれた埼玉県の産業廃棄物ゼロエミッション推進事業第4会検討委員会では、建設系の解体木くずチップの受け入れ可能性について、太平洋セメントは3月中に日高市の埼玉工場の発電ボイラ向けでハンドリングテストを行うこと、三菱マテリアルは近々にも横瀬町の横瀬工場のキルンで投入試験を行うことを明らかにした。

◇公共工事で灰溶融スラグ活用
新清掃施設稼働にらみデータ蓄積
- 高知県 -
高知県高知駅周辺都市整備事務所は、廃棄物の焼却灰溶融スラグを粗骨材活用すべく、このほど交通量の多い車道を選んだ試験舗装を行った。高知市では現在、清掃施設から発生した焼却灰を年間約1万5,000トン埋め立てている。2002年には新たに大型清掃施設が稼働する計画もあり焼却灰はさらに増加する見込み。今回の試験舗装は新施設稼働をにらみ、焼却灰の受け皿確立を目指し、データ集積を図っていく。

◇高速乾燥施設が本格稼働
含油・有機・無機汚泥を瞬時に処理
- 東伸サービス -
東伸サービス(本社・愛知)では昨年11月に完成した汚泥高速乾燥・無害化処理プラント(処理能力=3立方メートル/時)が本格的な稼働を開始。汚泥・燃え殻、廃プラ類、その他廃棄物などの種類によって、無害化・乾燥、破砕・溶融、選別〜磁性物リサイクル・可燃物焼却──という処分を選んで行い、処理した物を圧縮セメントブロックにして有効利用するというシステムを確立した。

◇製造設備リサイクルで新会社
3年後には売上21億円へ
- 大日本スクリーン製造、TOWA、堀場製作所 -
大日本スクリーン製造(本社・京都市)、TOWA(本社・同)、堀場製作所(本社・同)は4月2日、3社の共同出資により、半導体や電子機器関連の中古装置をリサイクルする新会社を設立する。新会社の名は「サーク」で、資本金は8,000万円。出資比率は大日本スクリーン製造が4,800万円(60%)、TOWAが1,600万円(20%)、堀場製作所が1,600万円(20%)となっている。

◇PETボトル回収実績を伸ばす
店頭回収も前年比47%増
- 大阪市 -
97年4月の「容器包装リサイクル法」施行から2年が過ぎようとしているが、PETボトルの回収量が97年度下半期で412トンだった大阪市は、98年度上半期は635トンに増加するなど、着実に分別回収実績を伸ばしている。また、市内スーパーなど事業者が自主的に実施する「店頭回収」も浸透、収集量は対前年比47%増の成果を上げている。

◇生ごみ処理プラントを導入
触媒の力で日量5トン分解
- カギモト -
廃棄物処理業大手のカギモト(大阪)では、かねてより進めていた触媒分解式の生ごみリサイクル実証事業にめどがついたとして、同社中間処理センター(摂津市)内にこのほど日量5トン規模の実用プラントが完成、本稼働を開始した。触媒分解式による同規模のプラントが設置されたのは国内では初。

◇公正取引委と協議し、ダンピング防止検討
処理料金の表示方法統一化へ
- (社)全産廃連・医療廃棄物部会 -
(社)全産廃連・医療廃棄物部会(部会長・渡辺昇氏)はこのほど、懸案だった処理料金問題について、3回にわたる実態調査結果を踏まえ、全産廃連内に公正取引協議会を設置、処理料金の表示方法の統一化などをテーマに、公正取引委員会と協議する意向であることを明らかにした。



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