蓄熱式焼却炉 (Regenerative Thermal Oxidizer)
表面積が広い蓄熱体に排気ガスの熱を回収蓄熱した後、焼却炉引入ガスの余熱に蓄熱された熱を再生使用する方法で、熱回収率が95%以上と高いので最近では有機有害ガス処理工程に適用されている工程である。引入ガスの余熱(熱再生)と排気熱吸収(蓄熱)をくりかえる工程特性上の同一な蓄熱層を2個以上を持っているし、各蓄熱層が排気熱の吸収と引入ガスの余熱を各々実施して、一定期間の経過後、二つの蓄熱層の役割が反対に変更する動作をくりかえして(ガス流出入流路を反対に変更)しながら運転する。特徴は次の通りである。
−VOC処理効率が99%以上であり、装置の寿命が長く、セラミック交替が必要ない
−流入ガス種類、又はダストに関係なく均一な処理効率を示す
−構造が簡単で圧力損失が少ない
−NOx発生量が少ないし、2次公害の要因が少ない
蒸発蓄熱式廃水焼却システム
(Evaporative and Regenerative Waste Water Incineration System)
生物学的に処理が難しい高濃度有機廃水を経済的に焼却処理するシステムで、蓄熱式焼却炉を利用した工程なので、既存の液状廃水を焼却炉に直接噴射して焼却する廃水焼却炉に比べ、運転費が最大70%まで節減できるエネルギー節約システムである。当社で国際特許出願中の新技術である。
一般焼却炉は廃水を直接焼却炉に噴射した後、焼却炉内で950℃以上に加熱して廃水中の有機物を酸化分解するが、蒸発蓄熱式焼却炉の場合は有機廃水を蒸発させ、気体上に空気と混合して蓄熱式焼却炉に投入する。この場合、蒸発に必要な熱のみで焼却炉外部からスチームが供給され、焼却炉は有機物の酸化による熱で無燃料運転するだけでなく、剰余熱を活用して流入廃水の蒸発に利用するシステムである。特徴は次の通りである。
−空比混合物及び低批点有機物を含有した高濃度有機廃水に適用
−熱処理効率99%以上
−熱回収率95%以上
−低コストな運転 |