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廃棄物処理展の実績

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開催のご挨拶



1997年から98年にかけての2年間は、廃棄物問題に携わる関係者にとって特別の意味を持つ時となりそうです。従来の埋立処分や焼却といった適正処理・減量化を柱とする対策方針が、ダイオキシン類や水源汚染の問題で、世諭からノーを叩きつけられています。代わって廃棄物をできるだけ排出しない、排出するものも有用な資源として可能な限り活用していこうとする、いわゆる資源循環型社会の構築が急速に進もうとしています。

行政施策に目を向けますと97年1月には厚生省がダイオキシン類発生防止等ガイドラインを策定し、焼却処理の抜本改善がスタートしました。4月には容器包装リサイクル法が施行し、6月には改正廃棄物処理法が成立し、焼却や埋立処分に関わる規制を大幅強化するとともに、再生利用の認定制度を創設し生活環境に支障がないことを大前提にリサイクルに関する規制緩和にも踏み込みました。一方ではダイオキシン類に関わる大気汚染防止法・廃棄物処理法の制度見直しも98年春までに適宜実施されてきております。そして98年3月には家電リサイクル法案が国会に提出されました。廃棄物をめぐる行政施策がめまぐるしく改善されてきていると申せましょう。

制度改正を受けて民間の社会や経済が大きく変わる時を迎えています。焼却や埋立処分が決してゼロになることはないと思いますが、今後それらは、リサイクルをべ一スに多様化する数ある廃棄物対策方法の中の一手法となり、それもできるだけ回避するのが望ましいという位置づけになるでしょう。しかし、環境負荷を最低限に抑えるため、焼却や埋立てを管理する技術はますます高度なものが求められ、リサイクルとともに処理の技術もいっそう革新していかなければなりません。そういう意昧でも、廃棄物処理展が担う役割・責任は年を追うことに重くなってきていることを痛感致します。

一方では今後、廃棄物の処理を行っていくに際し、行政・市民・企業が協和の中で処理施設の設置・運営が進められてしかるべき時代かとも存じます。情報の開示、透明性の高い処理が進んでいく、そのような21世紀を迎えていくべきでありましょう。その意味では、廃棄物処理に対しての市民の理解は現段階からさらに飛躍的に促進されねばなりません。むしろ市民がリーダーシップをとって、廃棄物処理が推進されることまで考えられるべきでありましょう。21世紀は「市民の時代」であろうと言われています。廃棄物処理展にはこれまでにも「元気なごみ仲間の会」、「生ごみリサイクル全国ネットワーク」をはじめとする市民団体の積極的な参加がありました。'99廃棄物処理展は、最新の廃棄物対策の技術の展示とともに、市民・行政・企業が一堂に会した、明日の廃棄物処理をめざす一大イベントとして実現していきたいと考える次第です。

また、我が国は世界への買献を重要な柱として、廃棄物に関わる国際的な枠組みづくりに参加し協調していく道を歩んできましたが、これまでその存在を示してきた先進経済国としての立場から、むしろ「地球環境大国」としてのリーダーシップを発揮していかねばならないときに来ています。顧みれば廃棄物処理展は、各位のこ支援を得て、関係各界を挙げての一大啓発、技術普及の廃棄物処理専門展として、92年の開催以来、毎年開催規模を拡大し、その内容を充実してきましたが、全国から大きな反響があり、大きく期待と注目を集める一方、海外諸国からの視察団来訪はもちろん、海外企業等の直接出品も本格化し、年々国際色豊かになってきました。本展は、国内と国際にまたがるワールドワイドな交流の結節点、アジアの廃棄物処理の発進墓地としても、その真価を発揮しつつあることを確信しているところであります。

廃棄物処埋展は92年の第1回開催から数えて8年目を迎えました、7年目の昨年は東京・大阪・福岡の3会場開催、本年'99廃棄物処理展は東京・大阪・名古屋開催を決定致しております。東京・大阪以外の開催については、いずれもその地元の地方公共団体よりのご協力の意向を込めた開催要請を受けて実施の運びとなったものであります。本展はこのような期待と要請に応えるためにも、いっそうの開催規模・内容の拡充を進めてまいらねばならないと存じます。時代の転換期の渦中で、次代に向けた廃棄物対策を担うため、ソフト、八一ドの両面で市民・行政・企業をはじめとする廃棄物対策に従事する皆様とともに、さらなる飛躍を遂げなければならないと思います。

各立におかれては年々拡充を遂げる本展にいっそうのご協力、ご参加を下さいますよう、 心よりお願い申し上げ、開催の要旨等をご案内申し上げる次第であります。

1998年吉月吉日
株式会社 日報 取締役社長 河村 博