開催挨拶

2015札幌パック開催に向けて

わが国の食料安全保障を将来にわたって支えていくために、北海道が食の供給基地として担う役割は非常に大きくなっています。北海道には元来、食に関連するさまざまな技術・ノウハウの蓄積があります。食の安定供給や自給率向上といったわが国が抱える諸課題を解決していく上でも、これらの技術・ノウハウをいっそう育成・発展させていくことが求められており、そこに包装産業が果たす役割もまた大きいといえるでしょう。

 今日、食の安全・安心に対する消費者の危機意識の高揚を背景に、リスクマネジメント、トレーサビリティー、品質管理などの課題解決における「包装」の重要性は、食品関連産業はもとより一般消費者にも広く認知されています。また昨今は、食品産業・包装産業にとっても、地球環境保全への対応が最重要課題と位置付けられています。包装資材そのものの省エネ・省資源、軽量化にとどまらず、年間500~900万トンともいわれる国内の食品ロスを削減する方策の一つとして包装の機能と役割が見直されています。さらに、少子高齢化社会への対応、とりわけ“ひとにやさしいパッケージ”としての新しい概念である“アクセシブルデザイン”も今後、包装産業が取り組むべきテーマとしてより大きくクローズアップされるに違いありません。

 こうした課題解決の場として、2015年6月17~19日までの3日間、「2015札幌パック」をアクセスサッポロで開催いたします。本展は1973年の初開催から今回で22回目を迎えます。当初から一貫して北海道の食品産業・包装産業の発展への貢献を目指してまいりましたが、おかげさまで今日では、包装産業だけでなく北海道の食品産業における一大イベントとして高いご評価を頂くに至っております。ここにあらためて、これまでご支援ご協力をいただいた関係各位に心より深くお礼申し上げる次第です。

 今回も「環境に適した包装と安全・安心の食生活」をテーマに、社会の要請、時代のニーズに対応した包装業界の優れた製品、最新の技術や情報はもちろん、製菓や製パン、農水産、食品加工、小売流通、店舗厨房など、食を中心とする関連システム機器と情報技術を結集し、ご提供してまいります。さらに今回は「食品原材料」まで出品内容を広げ、川上から川下までフードプロセス全体を一度に ご覧いただける構成とする予定です。

 「2015札幌パック」の開催は、北海道産業のこれからの発展に大きく寄与し、貢献できるものと確信しております。
 関係各位におかれましては、本展開催の趣旨をご理解たまわり、ご支援とご協力をお願い申し上げて開催に向けてのごあいさつと致します。

平成26年3月吉日
日報ビジネス株式会社